高校数学(2・B)の問題演習
ベクトルの分点および一次独立
※2018(平成30)年のセンター試験の問題です。(すべて半角で入力すること)
$a$を\( 0<a<1 \)を満たす定数とする。三角形$ABC$を考え、辺$AB$を1:3に内分する点を$D$、辺$BC$を$a:(1-a)$に内分する点を$E$、直線$AE$と直線$CD$の交点を$F$とする。\( \vec{FA} = \vec{p} \),\( \vec{FB} = \vec{q} \),\( \vec{FC} = \vec{r} \)とおく。
(1)\( \vec{AB} \) = アであり
\( |\vec{AB}|^2 = |\vec{p}|^2-\fbox{イ}\vec{p}・\vec{q}+|\vec{q}|^2 \) …①
である。ただし、アについては、当てはまるものを、次の[0]~③のうちから一つ選べ。
[0] \( \vec{p}+\vec{q} \) ① \( \vec{p}-\vec{q} \)
② \( \vec{q}-\vec{p} \) ③ \( -\vec{p}-\vec{q} \)
(2)\( \vec{FD} \)を\( \vec{p} \)と\( \vec{q} \)を用いて表すと
\( \displaystyle \vec{FD} = \frac{\fbox{ウ}}{\fbox{エ}}\vec{p}+\frac{\fbox{オ}}{\fbox{カ}}\vec{q} \) …②
である。
(3)$s$,$t$をそれぞれ\( \vec{FD} = s\vec{r} \),\( \vec{FE} = t\vec{p} \)となる実数とする。$s$と$t$を$a$を用いて表そう。
\( \vec{FD} = s\vec{r} \)であるから、②により
\( \vec{q} = \fbox{キク}\vec{p}+\fbox{ケ}s\vec{r} \) …③
である。
また、\( \vec{FE} = t\vec{p} \)であるから
\( \displaystyle \vec{q} = \frac{t}{\fbox{コ}-\fbox{サ}}\vec{p}-\frac{\fbox{シ}}{\fbox{コ}-\fbox{サ}}\vec{r} \)
である。
③と④により
\( \displaystyle s = \frac{\fbox{スセ}}{\fbox{ソ}(\fbox{コ}-\fbox{サ})} \),\( t = \fbox{タチ}(\fbox{コ}-\fbox{サ}) \)
である。
(4)\( |\vec{AB}| = |\vec{BE}| \)とする。\( |\vec{p}| = 1 \)のとき、\( \vec{p} \)と\( \vec{q} \)の内積を$a$を用いて表そう。
①により
\( |\vec{AB}|^2 = 1-\fbox{イ}\vec{p}・\vec{q}+|\vec{q}|^2 \)
である。また
\( |\vec{BE}|^2 \)
\( = \fbox{ツ}(\fbox{コ}-\fbox{サ})^2+\fbox{テ}(\fbox{コ}-\fbox{サ})\vec{p}・\vec{q}+|\vec{q}|^2 \)
である。
したがって
\( \displaystyle \vec{p}・\vec{q} = \frac{\fbox{トナ}-\fbox{ニ}}{\fbox{ヌ}} \)
である。
微分係数
※兵庫県立大学の入試問題です。
関数$f(x)$に対して関数\(g(x) = xf(x)\)を考える。次の問に答えなさい。
(1)$f(x)$の導関数を$f'(x)$とするとき、$g(x)$の導関数$g'(x)$は\(g'(x) = xf'(x)+f(x)\)となることを、導関数の定義
\(\displaystyle g'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{g(x+h) - g(x)}{h}\)
にしたがって証明しなさい。
(2)\(g(x) = x^n\)($n$は自然数)のとき、\(g'(x) = nx^{n-1} \)となることを数学的帰納法を用いて示しなさい。
三角関数の性質
※2012(平成24)年のセンター試験の問題を参考に作られています。(すべて半角で入力すること)
\( 0≦α≦π \)として
\( \sinα = \cos2β \)
を満たす$β$について考えよう。ただし、\( 0≦β≦π \)とする。
たとえば、\( \displaystyle α = \frac{π}{6} \)のとき、$β$のとり得る値は\( \displaystyle \frac{π}{\fbox{シ}} \)と\( \displaystyle \frac{\fbox{ス}}{\fbox{シ}}π \)の二つである。
このように、$α$の各値に対して、$β$のとり得る値は二つある。そのうちの小さい方を$β_1$,大きい方を$β_2$とし
\( \displaystyle y = \sin\left(α+\frac{β_1}{2}+\frac{β_2}{3}\right) \)
が最大となる$α$の値とそのときの$y$の値を求めよう。
$β_1$,$β_2$を$α$を用いて表すと、\( \displaystyle 0≦α<\frac{π}{2} \)のときは
\( \displaystyle β_1 = \frac{π}{\fbox{セ}}-\frac{α}{\fbox{ソ}} \),
\( \displaystyle β_2 = \frac{\fbox{タ}}{\fbox{セ}}π+\frac{α}{\fbox{ソ}} \)
となり、\( \displaystyle \frac{π}{2}≦α≦π \)のときは
\( \displaystyle β_1 = -\frac{π}{\fbox{チ}}+\frac{α}{\fbox{ツ}} \),
\( \displaystyle β_2 = \frac{\fbox{テ}}{\fbox{チ}}π-\frac{α}{\fbox{ツ}} \)
となる。
したがって、\( \displaystyle α+\frac{β_1}{2}+\frac{β_2}{3} \)のとり得る値の範囲は
\( \displaystyle \frac{\fbox{ト}}{\fbox{ナ}}π≦α+\frac{β_1}{2}+\frac{β_2}{3}≦\frac{\fbox{ニヌ}}{\fbox{ネ}}π \)
である。よって、$y$が最大となる$α$の値は\( \displaystyle \frac{\fbox{ノ}}{\fbox{ハヒ}}π \)であり、そのときのyの値はフであることがわかる。フに当てはまるものを、次の[0]~③のうちから一つ選べ。
[0] \( \displaystyle \frac{1}{2} \)
① 1
② \( \displaystyle \frac{\sqrt{2}}{2} \)
③ \( \displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2} \)
正規分布・信頼区間
※2015(平成27)年のセンター試験の問題を参考に作られています。(すべて半角で入力すること)
以下の問題を解答するにあたっては、必要に応じて下のリンクの正規分布表を用いてもよい。
また、小数の形で解答する場合、指定された
(1)確率変数$Z$が標準正規分布に従うとき
\( P(-\fbox{タ}≦Z≦\fbox{タ}) = 0.99 \)
が成り立つ。タに当てはまる最も適切なものを、次の[0]~③のうちから一つ選べ。
[0] 1.64 ① 1.96
② 2.33 ③ 2.58
(2)母標準偏差$σ$の母集団から、大きさ$n$の無作為標本を抽出する。ただし、$n$は十分に大きいとする。この標本から得られる母平均$m$の信頼度(信頼係数)95%の信頼区間を\( A≦m≦B \)とし、この信頼区間の幅$L_1$を\( L_1 = B-A \)で定める。
この標本から得られる信頼度99%の信頼区間を\( C≦m≦D \)とし、この信頼区間の幅$L_2$を\( L_2 = D-C \)で定めると
\( \displaystyle \frac{L_2}{L_1} = \fbox{チ}.\fbox{ツ} \)
が成り立つ。また、同じ母集団から、大きさ$4n$の無作為標本を抽出して得られる母平均$m$の信頼度95%の信頼区間を\( E≦m≦F \)とし、この信頼区間の幅$L_3$を\( L_3 = F-E \)で定める。このとき
\( \displaystyle \frac{L_3}{L_1} = \fbox{テ}.\fbox{ト} \)
が成り立つ。
不等式の証明
※大阪大学の入試問題です。
実数$x$,$y$が\( |x|≦1 \)と\( |y|≦1 \)を満たすとき、不等式
\( \small{0≦x^2+y^2-2x^2y^2+2xy\sqrt{1-x^2}\sqrt{1-y^2}≦1} \)
が成り立つことを示せ。