この問題のポイント
三角関数の性質を利用して、sinとcosの書き換えをしよう!
一般角はθ+2π×a(aは整数)とあらわすことに注意!
α=π6のとき、sinα=12
0≦β≦πですから、0≦2β≦2πであり、cos2βがこの値になるんですから、
2β=π3,53π
よって、β=π6,56π
ここまでは具体的な角度が与えられていたので考えやすかったですが、ここからは角度は与えられていません。なので、このままだと考えにくいですから、sinとcosが混ざっているのを解消して、考えやすくしましょう。
三角関数の性質として、このようなものがありますね。
sin(π2−θ)=cosθ
cos(π2−θ)=sinθ
これを利用して、cosだけに統一した式に書き換えると、
sinα=cos(π2−α)=cos2β
また、三角関数の方程式では、答えを一般角であらわすことができます。とくに角度の範囲が決まっていない場合に、そのあらわし方をしますが、一般角はθ+2π×a(θは0から2πまでの角度で書く。また、aは整数)です。
また、問題文にもあるとおり、cosの方程式では解が2つ存在するのがふつうですから、一般角を使ってこの方程式を解くと、
2β=±(π2−α)+2π×a
なので片方が(π2−α)+2π×a …A
もう片方が
−(π2−α)+2π×a=(α−π2)+2π×a …Bですね。
ここで、問題文ではαの角度によって場合分けして考えていましたから、それに沿って考えていくことにしましょう。
0≦α<π2のとき、
−π2<α≦0
0<π2−α≦π2という角だとわかります。
そして、β1もβ2も0≦2β≦2πの範囲にある角なんですから、その範囲からはみ出さない角度じゃないといけません。それを考えてaに代入できる整数を考えると、Aの角は
2β=π2−α(a=0を代入)
∴β=π4−α2
また、0≦α<π2のとき、−π2≦α−π2<0です。Aの角と同じようにして、Bの角も考えると、
2β=(α−π2)+2π(a=1を代入)
2β=α+32π
∴β=34π+α2
0≦α<π2のとき、
(34π+α2)−(π4−α2)=π2+α>0より、
β1=π4−α2,β2=34π+α2です。
次に、π2≦α≦πのときは
−π≦−α≦−π2
−π2≦π2−α≦0という角になります。
さっきと同じようにして、Aの角とBの角を考えると、
Aの角は2β=(π2−α)+2π(a=1を代入)
2β=52π−α
∴β=54π−α2
π2≦α≦πのとき、0≦α−π2≦π2という角なので、
Bの角は2β=α−π2(a=0を代入)
∴β=−π4+α2
π2≦α≦πのとき、
(54π−α2)−(−π4+α2)=32π−α>0より、
β1=−π4+α2,β2=54π−α2です。
0≦α<π2のとき、β1=π4−α2,β2=34π+α2をα+β12+β23に代入して計算すると、1112α+38πとなるので、
0≦1112α<1124π
38π≦1112α+38π<56π …C
π2≦α≦πのとき、β1=−π4+α2,β2=54π−α2をα+β12+β23に代入して計算すると、1312α+724πとなるので、
1324π≦1312α≦1312π
56π≦1312α+724π≦118π …D
CとDより、とり得る値の範囲は、
38π≦α+β12+β23≦118π
この範囲でsinの値が最大になるのは、角度がπ2のときの値の1です。
このときのαの値ですが、π24は38πと56πの間にあるので、このときのα+β12+β23の値は、1112α+38πです。
∴1112α+38π=π2
これを解くと、α=322πです。
答え.
シ 6 ス 5
セ 4 ソ 2 タ 3
チ 4 ツ 2 テ 5
ト 3 ナ 8 ニヌ 11 ネ 8
ノ 3 ハヒ 22
フ ①