中学理科(生物・地学)の問題演習
大気と日本の天気
※過去の神奈川県の公立高校入試問題を参考に作られています。
Kさんは学校で学んだ気象に興味をもち、日本の気象について調べてみることにした。このことについて、次の各問いに答えなさい。
(ア)日本の周辺には、日本の天気に影響を与える気団がいくつか存在することがわかった。その中の一つである小笠原気団の特徴として最も適するものを次の1~4の中から一つ選び、その番号を書きなさい。(半角数字で入力すること)
1.高温で乾燥している。
2.高温で湿っている。
3.低温で乾燥している。
4.低温で湿っている。
(イ)日本が位置する中緯度の上空には、低気圧や台風の進路に影響を与える西よりの強い風がふいていることがわかった。この西よりの強い風を何というか。ひらがな6字で書きなさい。
(ウ)海岸付近の風向きを調べたところ、よく晴れた穏やかな日には風向きが一日のなかで変化することがわかった。そのしくみを調べるために、Kさんは次のような実験を行い、海岸付近で晴れた日の昼に海風がふく理由について、次のような考察をした。この実験の結果を参考にして、 にあてはまる内容をあとの①~③の条件を満たして書きなさい。
〔実験〕
乾いた砂と水をそれぞれ別の容器に入れ、同じように光をあてて温め、砂と水の表面温度を測定したところ、砂の方が水より早く温度が上昇した。
〔考察〕
晴れた日の昼には、陸上の気温が海上の気温より高くなる。すると、陸上の空気は膨張して密度が小さくなる。そのため、陸上では、 、海風がふく。
〔条件〕
① 書き出しの「そのため、陸上では、」という語句に続けて、文末の「、海風がふく。」という語句につながる一文になるように、 には30字以内で書くこと。
② 陸上の気圧、海上の気圧、上昇気流という3つの語句をすべて用いること。
③ 読点なども1字と数え、必ず1マスに1字ずつ書くこと。
地層の中の化石
ある地域のある場所で地面を掘ったところ、3種類の岩石が見つかった。この3種類の岩石を、地表に近いところにあったものからA、B、Cとする。これらの岩石について調べると、以下のことがわかった。
①Aの岩石からゾウの化石が見つかった。下部にはれきが見られた。
②Bの岩石からはサンゴやフズリナの化石が見つかった。
③Cの岩石からはサンヨウチュウの化石が見つかった。
(1)Bの化石から、Bの岩石が堆積していたときの環境はどのようなものだったと推測できるか、最も適切なものを次から一つ選び、記号で答えなさい。
ア あたたかくて浅い海 イ あたたかくて深い海
ウ 冷たくて浅い海 エ 冷たくて深い海
(2)Cの岩石が堆積していたときの時代として、最も適切なものを次から一つ選び、記号で答えなさい。
ア 先カンブリア時代 イ 古生代
ウ 中生代 エ 新生代
(3)Cの化石のように、堆積していたときの年代を示す化石を何というか答えなさい。
(4)Aの岩石のある地層とBの岩石のある地層の関係として、最も適切なものを次から一つ選び、記号で答えなさい。
ア 連続して堆積した
イ 断層によって接している
ウ 一方が堆積して侵食を受けた後にもう一方が堆積した
エ 一方が堆積した後、その中にマグマが入り込んだ
植物の受精
※長崎県の青雲高校の入試問題で出題された問題です。
次の文章を読み、あとの問いに答えなさい。
カボチャでは、花粉がめしべの先の( ① )に受粉すると、やがて花粉は発芽して、花粉管を子房の中の( ② )に向かって伸ばす。花粉管の中には生殖細胞の( ③ )があり、( ③ )の核と( ② )の中にある生殖細胞の( ④ )の核が合体して受精卵ができる。受精卵は細胞分裂をくり返して種子の中の( ⑤ )となる。
(1)文章中の( ① )~( ⑤ )に適する語を答えよ。
(2)花粉管が伸びるようすを観察するために、表1のA~Cの寒天溶液をそれぞれスライドガラスの上に滴下して固
め、その上に花粉をまいた。表2は、花粉管が伸びるようすを10分ごとに顕微鏡で観察し、花粉管の長さを測定した結果をまとめたものである。
A | 水100cm3に寒天2gを加えたもの |
B | 水100cm3に砂糖5g,寒天2gを加えたもの |
C | 水100cm3に砂糖10g,寒天2gを加えたもの |
花粉管の長さ〔µm〕 | ||||
10分 | 20分 | 30分 | 40分 | |
A | 295 | 403 | 450 | 450 |
B | 210 | 473 | 705 | 876 |
C | 48 | 82 | 113 | 175 |
(注)1µmは1mmの1000分の1の長さである。 |
この結果からわかることを次のア~オから1つ選んで、記号で答えよ。
ア 花粉管が伸長する速度は一定である。
イ 花粉管が伸長する速度は加える栄養分が多いほど速い。
ウ 花粉管の伸長には花粉に含まれる栄養分も使われる。
エ 花粉管は加える栄養分が多いほどよく伸びる。
オ 花粉管は加える栄養分が少ないほどよく伸びる。
刺激と反応
※過去の京都府の公立高校入試問題で出題された問題です。
みやこさんのクラスは、刺激に対するヒトの反応を調べるために、次の〈実験〉を行った。これについて、下の問い(1)~(3)に答えよ。
(記号で答える問題では全角のカタカナで答え、( )は入力しないこと)
〈実験〉
右のⅠ図のように、先生と15人の生徒が輪になり手をつなぐ。先生は、右手でストップウォッチをスタートさせると同時に、左手でAさんの右手をにぎる。右手をにぎられたAさんは、すぐに左手でBさんの右手をにぎる。先生はスタートさせたストップウォッチをすばやくみやこさんに渡す。
右手をにぎられたらすぐに、左手でとなりの人の右手をにぎるという動作を、次々に続けていく。最後のみやこさんは、Cさんから右手をにぎられたらすぐに、ストップウォッチを左手でにぎって止める。ストップウォッチをスタートさせてから止めるまでを1回とし、これを10回くり返して行う。
〈結果〉
10回の時間を計測したとき、1回の平均時間は3.45秒だった。この1回の平均時間をもとに、右手をにぎられるという刺激を受けてから左手でにぎるという反応をするまでの生徒1人あたりにかかった時間を求めると、( )秒だった。
(1)〈結果〉の( )に入る数字として最も適当なものを、次の(ア)~(エ)から1つ選べ。
(ア) 0.21 (イ) 0.22
(ウ) 0.23 (エ) 0.24
(2)みやこさんが、〈実験〉において右手をにぎられるという刺激を受けてからストップウォッチを止めるまでの、信号(刺激と命令)が伝わる経路を表したものとして、最も適当なものを、次の①群(ア)~(エ)から1つ選べ。また、右のⅡ図はヒトの神経系を模式的に表したものである。脳とせきずいからできている神経系を何というか、最も適当なものを、下の②群(カ)・(キ)から1つ選べ。
①群
(ア) 手の筋肉→感覚神経→せきずい→運動神経→手の皮ふ
(イ) 手の皮ふ→感覚神経→せきずい→運動神経→手の筋肉
(ウ) 手の筋肉→感覚神経→せきずい→脳→せきずい→運動神経→手の皮ふ
(エ) 手の皮ふ→感覚神経→せきずい→脳→せきずい→運動神経→手の筋肉
②群
(カ) 末しょう神経系(末しょう神経)
(キ) 中枢神経系(中枢神経)
(3)刺激に対するヒトの反応について、みやこさんが調べてみると、〈実験〉での反応とは別に、熱いものに手がふれるととっさに手を引っこめるなどの反応があることがわかった。このような、意識とは関係なく起こる反応を何というか、ひらがな4字で書け。また、この意識とは関係なく起こる反応の例として、最も適当なものを、次の(ア)~(エ)から1つ選べ。
(ア) 口の中に食物が入ったので、だ液が出た。
(イ) 文字を書き間違えたので、消しゴムで消した。
(ウ) 友達に呼びかけられたので、ふり返った。
(エ) ボールが飛んできたので、とろうとジャンプした。
種子植物の分類
次の表は、種子植物を特徴によって分類した表である。この表について、次の各問いに答えなさい。
① | ② | ||
③ | ④ | イチョウ など |
|
⑤ | ⑥ | ユリ など |
|
アサガオ など | アブラナ など |
(1)表の①~⑥には、植物を分類する上での特徴が入る。どの特徴がどの番号にあたると考えられるか、次のうちからそれぞれ一つずつ選び、記号で答えなさい(全角で答えること)。
ア 子葉が1枚である
イ 子葉が2枚である
ウ 花びらがくっついている
エ 花びらが1枚1枚離れている
オ 胚珠がむきだしである
カ 胚珠が子房に包まれている
(2)表の②で分類される植物をまとめて何植物というか答えなさい。
(3)表の④で分類される植物をまとめて何類というか答えなさい。
(4)次のうち、正しい説明をしているものを一つ選び、その記号を答えなさい(全角で答えること)。
ア ⑤で分類される植物の根は、ひげ根である
イ ⑥で分類される植物の葉の葉脈は、網目状になっている
ウ ④で分類される植物では、維管束は輪の形に並んでいる
エ ⑤で分類される植物では、維管束はばらばらに散らばっている
(5)イネ、マツ、タンポポ、サクラはそれぞれ、表のどの植物と同じところに分類されるか、次からそれぞれ記号で選んで答えなさい。
ア アサガオと同じところ イ アブラナと同じところ
ウ ユリと同じところ エ イチョウと同じところ