この問題でおさえておきたいこと
入試でとりあげられる花はかなりかたまっているので、おもな花のつくりはおさえておこう!
解答
(1)
①
A おしべ B めしべ
C 花弁 D がく
②
B→A→C→D
(2)
①
ア 番号…② 名称…やく(おしべ)
イ 番号…① 名称…柱頭(めしべ)
ウ 番号…⑤ 名称…子房
エ 番号…④ 名称…がく(かん毛)
②
\( \fbox{(ア)} \)…200 \( \fbox{(イ)} \)…2000
(3)
①
ウ
②
エ
③
キ
(4)(例)
自分の花粉を運んでくれる昆虫や鳥などを寄せ付けやすくして受粉を成功させやすくするため。
重要事項のまとめ
・いろいろな花のつくり

1)アブラナの花のつくり
花弁4枚の離弁花(花びらが1枚ずつ分かれている花)であり、右の図のようなつくりになっている。
おしべは4本が長く、2本が短いという形になっていて、おしべの付け根には4つのみつかんがある。

2)エンドウの花のつくり
花弁5枚の離弁花であり、右の図のようなつくりになっている。
おしべは9本のもとがくっつきめしべを包む。そして、1本だけ離れている形になっている。

3)タンポポの花のつくり
花弁5枚の合弁花(花びらがくっついている花)であり、右の図のようなつくりになっている。図のように、子房ががくの下に付いている。
たくさんの花が集まって大きな1つの花のようになっている頭状花である。
解説
(1)① 「重要事項のまとめ」にてそれぞれの部分の名称を示していますが、名称だけでなくどのような形をしているのかについてもおさえるようにしましょう。Aは6本あることや先端部分に袋のようなもの(やく)がついていることから、おしべであると判断できます。BやCは形から判断できますから、がくがDだとわかります。
② 過去の「花のつくりとはたらき」の問題についての解説でもふれられているとおり、被子植物は一般的に、外側からがく、花弁、おしべ、めしべというつくりになっています。
(2)① タンポポの各部分の名称は「重要事項のまとめ」にて説明してあるとおりです。タンポポのがくはかん毛ともよばれていて、これの下に子房があるというのが特徴です。受粉後は、その子房が種子へと変わり、そしてがく(かん毛)は綿毛へと変化します。
② 草原は200m2で、1区画は1m2なので、1区画の面積は草原全体の\( \displaystyle \frac{1}{200} \)です。
個体数を調べた区画について、1区画あたりの平均個体数は
(11+10+8+12+9)÷5 = 10
これを200倍すれば草原全体の個体数と推定されるので、10×200 = 2000個と推定できます。
(3)① ナズナはアブラナ科、タンポポはキク科、シロツメクサはマメ科、アサガオはヒルガオ科の植物です。
② 被子植物は双子葉類と単子葉類に分けることができますが、その2つのちがいは下の表のようにまとめられます。
双子葉類 |
単子葉類 |
|
子葉(発芽して最初に出る葉) |
2枚 |
1枚 |
根の形 |
主根と側根 |
ひげ根 |
葉の葉脈 |
網目状 |
平行 |
例 |
アブラナ |
イネ |
エンドウは被子植物の双子葉類なので、主根があります。よって、イは違うといえます。また、「重要事項のまとめ」にもあるとおり、エンドウは離弁花、つまり花びらが分かれているので、合弁花が書かれているアとオも違います。
そうなると、ウかエが正解ということになりますが、ウに書かれているスギは裸子植物なんですから子房はありません。エンドウは子房がありますから、エのほうが正解とわかります。
③ 「重要事項のまとめ」の説明にもあるとおり、aと③はめしべ、bと④はおしべ、cと②は子房です。エンドウについての①はがくです。
(4)植物は自分で動くことができませんから、花粉をどこかに運ぶには昆虫や鳥などを利用しなければいけません。その昆虫や鳥に気づいてもらい、引き寄せるのに都合よくするために、花弁やがくを美しくする、強いにおいを放つなどのしくみができたわけです。
ちなみに、昆虫によって花粉が運ばれる植物の花を虫媒花といいます。