この問題のポイント
無限等比級数が収束する条件は、a = 0または|r|<1!
公式を使って連立方程式をつくり、条件に合うrの値を求めよう!
初項$a$,公比$r$の無限等比級数の和は、次の公式で表すことができますね。
\( \displaystyle \frac{a}{1-r} \)
この公式を使って考えましょう。まず、はじめの無限等比級数の和は3なのですから、
\( \displaystyle \frac{a}{1-r} = 3 \) …①
次に、各項を3乗してできた項についての無限等比級数を考えます。初項も公比も3乗という形になっているはずですから、$a^3$,$r^3$と表せるはずですから、
\( \displaystyle \frac{a^3}{1-r^3} = \frac{108}{13} \) …②
この①と②の連立方程式を解けば、初項と公比が求まりますから、それを使えば、4乗してできた無限等比級数についても考えやすくなりますね。
まず、①を変形して
\( a = 3(1-r) \) …③
\( ∴a^3 = 27(1-r)^3 \)
これを②に代入して
\( \displaystyle \frac{27(1-r)^3}{1-r^3} = \frac{108}{13} \)
\( \displaystyle \frac{27(1-r)^3}{(1-r)(1+r+r^2)} = \frac{108}{13} \)
\( \displaystyle \frac{27(1-r)^2}{1+r+r^2} = \frac{108}{13} \)
両辺を27で割ると、
\( \displaystyle \frac{(1-r)^2}{1+r+r^2} = \frac{4}{13} \)
\( ∴4(1+r+r^2) = 13(1-r)^2 \)
\( 4+4r+4r^2 = 13-26r+13r^2 \)
\( 9r^2-30r+9 = 0 \)
両辺を3で割ると、
\( 3r^2-10r+3 = 0 \)
\( (r-3)(3r-1) = 0 \)
\( \displaystyle r = 3, \frac{1}{3} \)
ここで、問題文に「無限等比級数の和」とあったのを思い出してください。無限等比級数なのに和が決まってるってことは、この無限等比級数は収束するということです。ということは、\( a = 0 \)または\( |r|<1 \)という条件を満たしていることになります。
しかし、\( a = 0 \)だと和は0になってしまいますから、\( |r|<1 \)の条件が満たされているはずなので、\( \displaystyle r = \frac{1}{3} \)。
これを③に代入して計算すると、\( a = 2 \)。
これで、初項と公比が求まりました。よって、各項の4乗を項とする無限等比級数については、
初項は16
公比は\( \displaystyle \frac{1}{81} \)
これを、無限等比級数の和を求める公式にあてはめるといいですね。計算すると、
\( \displaystyle 16÷\left(1-\frac{1}{81}\right) = 16÷\frac{80}{81} = 16×\frac{81}{80} = \frac{81}{5} \)
答え. \( \displaystyle \frac{81}{5} \)