この問題のポイント
実際にx+yiを2乗して、実数部分と虚数部分を分けて考えよう!
この問題では、 \( z = x + yi \) と与えられています。そして、「2乗すると」と問題で言われています。なので、これを2乗しないと話が進まないと思われるので、2乗しましょう。
\( z = {x + yi}^2 \)
= \( x^2+ +2・x・yi+y^2・i^2 \)
= \( x^2+ +2xyi+y^2・(-1) \)
= \( x^2+ -y^2+2xyi \)
これが、$10i$となればいいはずです。ということは、実数部分は0でなければなりません。そして、虚数部分の$i$の係数は10でないといけません。
よって、以下の2つの式が成り立てばよいとなります。この2つの式の連立方程式を解きましょう。
\( x^2+ -y^2 = 0 \) …①
\( 2xy = 10 \) …②
まず、①の式を変形して、
\( x^2 = y^2 \)
\( x = ±y \)
プラスの場合とマイナスの場合の2通りが考えられるので、分けて考えていきましょう。
[1]\( x = y \)の場合
②に代入して、
\( 2x^2 = 10 \)
\( x^2 = 5 \)
\( x = ±\sqrt{5}\)
\( x = \sqrt{5}\) のとき、\( y = \sqrt{5} \)、\( x = -\sqrt{5}\)のとき、\( y = -\sqrt{5}\)ですね。
よって、まずここで、求める複素数は、\( \sqrt{5}+\sqrt{5}i \)と、\( -\sqrt{5}-\sqrt{5}i \)の2つがあるとわかりました。
[2]\( x = -y \)の場合
②に代入して、
\( -2x^2 = 10 \)
\( x^2 = -5 \)
しかし、$x$,$y$は実数と問題文にありましたが、実数では、2乗してマイナスになる数はありません。ということで、[2]の場合はこれ以上考える必要はありません。
したがって、求める複素数は、[1]で求めた2つということになります。
答え. \( z = \sqrt{5}+\sqrt{5}i,-\sqrt{5}-\sqrt{5}i \)