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この問題のポイント

方程式が実数解をもっているということは、判別式Dは0以上!
文字が0かどうかという場合分けにも注意!

(1)\( \displaystyle f(x) = \frac{2x-1}{x^2-2x+3} = a \)なので、

\( a(x^2-2x+3) = 2x-1 \)
\( ax^2-2ax+3a = 2x-1 \)
\( ax^2-(2a+2)x+3a+1 = 0 \)
\( ax^2-2(a+1)x+3a+1 = 0 \) …①

この方程式が実数の解をもつようになればいいわけですが、方程式が実数の解をもっているかどうかは判別式を使えば判定できます。

判別式
二次方程式\( ax^2+bx+c = 0 \)について、\( b^2-4ac \)のことで、$D$という記号を使う

$b$が偶数のときは\( \displaystyle \frac{D}{4} = \left(\frac{b}{2}\right)^2-ac \)も使える

\( D>0 \)のとき、二次方程式は2つの実数解をもつ
\( D = 0 \)のとき、二次方程式は1つの実数解(重解)をもつ
\( D<0 \)のとき、二次方程式は実数解(重解)をもたない

理由

二次方程式の解の公式が
\( \displaystyle \frac{-b±\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \)
なので、\( \sqrt{b^2-4ac} \)の部分が0より大きいか、0なのか、0より小さいかで解の個数が変わるから

よって、①の方程式についても判別式を使えばいいとわかるのですが、①の方程式は\( a = 0 \)の場合は\( -2x+1 = 0 \)となって二次方程式にはなりません。
このように、係数が文字の場合は注意して場合分けをしなければいけません

i)\( a = 0 \)の場合

①は\( -2x+1 = 0 \)なので、これを解くと
\( \displaystyle x = \frac{1}{2} \)
となり、これは実数の解である。

ii)\( a \neq 0 \)の場合

①の判別式について
\( \displaystyle \frac{D}{4} = = \{-(a+1)\}^2-a(3a+1)≧0 \)
が成立すればよいので、

\( a^2+2a+1-3a^2-a≧0 \)
\( -2a^2+a+1≧0 \)
\( 2a^2-a-1≦0 \)
\( (a-1)(2a+1)≦0 \)
\( \displaystyle ∴-\frac{1}{2}≦a≦1 \)(ただし、\( a \neq 0 \))

i),ii)より、求める$a$の範囲は
\( \displaystyle -\frac{1}{2}≦a≦1 \)

(2)(1)より、$f(x)$は\( \displaystyle -\frac{1}{2}≦f(x)≦1 \)を満たします。

つまり、\( \displaystyle -\frac{1}{2}≦\frac{2x-1}{x^2-2x+3}≦1 \)

よって、$f(x)$の最大値は1なので、\( \displaystyle \frac{2x-1}{x^2-2x+3} = 1 \)を解くと、
\( x^2-2x+3 = 2x-1 \)
\( x^2-4x+4 = 0 \)
\( (x-2)^2 = 0 \)
\( ∴x-2 = 0 \)
\( x = 2 \)

$f(x)$の最小値は\( \displaystyle -\frac{1}{2} \)なので、\( \displaystyle \frac{2x-1}{x^2-2x+3} = -\frac{1}{2} \)を解くと、
\( 2(2x-1) = -x^2+2x-3 \)
\( x^2+2x+1 = 0 \)
\( (x+1)^2 = 0 \)
\( ∴x+1 = 0 \)
\( x = -1 \)

以上より、$f(x)$が最大値をとる$x$の値は\( x = 2 \)で、最小値をとる$x$の値は\( x = -1 \)です。

答え.
(1)\( \displaystyle -\frac{1}{2}≦a≦1 \)
(2)最大値をとる$x$の値…\( x = 2 \),最小値をとる$x$の値…\( x = -1 \)