この問題のポイント
( )( ) = (整数)の形に式を変形して、どういうかけ算の組み合わせができるのかを調べよう!
このような、方程式を与えられて整数解を求める問題の解き方のパターンの一つに、式を因数分解をした形に変えて解くという方法があります。具体的にこの問題で考えてみましょう。
まず、この方程式で文字がふくまれているものを全部、=(イコール)の左側、左辺に移すと、
\( xy-2x-4y = -5 \) …①
ここで、$x$が含まれているものだけに着目すると、
\( xy-2x = x(y-2) \)
ここで、もし$-4y$以降の部分でも、$(y-2)$が作れちゃえば、因数分解をしてということができます。ただ、実際にあるのは$-4y$しかないです。$(y-2)$を作るには、
\( -4(y-2) = -4y+8 \)
となっていれば都合がよかったですよね。+8が実際にはないから、どうしようとなるわけです。
そこで、①の式に、むりやり+8を付け足すとしましょう。もちろん、勝手に左辺だけに+8を加えるわけにはいきませんから、右辺にも+8を加えましょう。すると、こうなります。
\( xy-2x-4y-8 = -5+8 \)
\( x(y-2)-4(y-2) = 3 \)
\( (x-4)(y-2) = 3 \)
これで、因数分解した式になりました。つまり、$x-4$と$y-2$のかけ算の形になったわけで、そのかけ算の答えが3になっている式になったわけです。
ここで、$x$と$y$は正の整数と問題文にありました。ということは、当然$x-4$も$y-2$も両方とも整数となります。
さらに、$x$と$y$は正の整数ですから、\( x≧1 \),\( y≧1 \)ということです。ということは、
\( x-4≧1-4 \),\( y-2≧1-2 \)
\( x-4≧-3 \),\( y-2≧-1 \)ですね。
なので、-3以上の整数と-1以上の整数のかけ算で、答えが3になるかけ方はどんなのがあるかを考えればいいことになります。
そのかけ方はこの3パターンですね。
[1]\( x-4 = -3 \),\( y-2= -1 \)のとき
[2]\( x-4 = 1 \),\( y-2= 3 \)のとき
[3]\( x-4 = 3 \),\( y-2= 1 \)のとき
コツは、どちらか片方の数について小さい数から順に考えていくことです。今回の場合でしたら、$x-4$について、考えられる一番小さな数の-3から順になっていることがわかりますね。
それぞれのときの$x$と$y$の値は
[1]のとき \( x = 1 \),\( y = 1 \)
[2]のとき \( x = 5 \),\( y = 5 \)
[3]のとき \( x = 7 \),\( y = 3 \)
となります。
答え. \( (x,y) = (1,1),(5,5),(7,3) \)