この問題でおさえておきたいこと
魚類→両生類→は虫類→哺乳類・鳥類の順に生物は進化した!
進化の途中の生物や相同器官など進化の証拠となっているものもおさえよう!
解答
(1)b…オ c…ウ d…イ
(2)B…イ D…ウ
(3)相同器官
(4)シソチョウ…④ シーラカンス…①
(5)オ
重要事項のまとめ
・進化について
何世代もの長い年月がたつことによって、からだの特徴が変化していくことを進化という。
多くの子のうち、生活している環境により適している性質(生き残りやすい性質、繁殖しやすい性質)をもつものが生き残り、それがまた子を生むことでその性質が次世代へと伝えられることで進化していく。
この考えを自然選択説といい、ダーウィンが『種の起源』という著作で提唱した。
・せきつい動物の進化の過程
① まず海水の中で生息する魚類が登場した。
② 魚類の一部が陸上へ進出するようになり、肺呼吸をするなど地上での生息も可能な両生類が登場した。
③ 地上の乾燥にも耐えられるうろこやこうらを持ち、卵にもからがあるは虫類が登場した。
④ 陸上での生活により適応可能な恒温動物である哺乳類や鳥類が登場した。
※哺乳類は中生代のはじめごろ、鳥類は中生代の中ごろに登場したので、哺乳類のほうが先に登場したと考えられています。
また、は虫類は両生類から、鳥類はは虫類から進化したとされており、哺乳類も近年では両生類から進化したと考えられています。
・進化の証拠
1)器官
形やはたらきは異なっているけれども、基本的な構造は同じである器官を相同器官という。基本的な構造が同じならば、共通の祖先があり、もともとは同じ器官だったと考えることができる。
例:コウモリのつばさとヒトの腕、クジラのひれは、形や役割はまったく違うが、骨格には共通点が多い。
2)中間的な生物
2つのグループの特徴をもつ生物は、あるグループから別のグループへと進化した根拠になる。
- シソチョウ…
羽毛があり前あしが翼になっているという鳥類の特徴があるが、歯やつばさの先の爪があるというは虫類の特徴もある
=は虫類から鳥類へと進化をしたという根拠になる - ハイギョ…
魚類にあたるが、肺がある
=魚類から両生類へと進化をしたという根拠になる - カモノハシ…
乳により子を育てるという哺乳類の特徴があるが、卵をうむ
=卵生の動物から哺乳類へと進化をしたという根拠になる - シーラカンス…
魚の見た目をしているが、ひれがあしのようなつくりとなっている
=魚類から両生類へと進化をしたという根拠になる
解説
(1)一番古い時期から存在しているeが魚類、その次に古い時期から存在しているdが両生類です。dの次に古い時期から存在しているcはは虫類です。そして、「重要事項のまとめ」にもあるとおり、先に存在し始めたbが哺乳類でaが鳥類です。
(2)Cがは虫類だと問題文にありますから、「重要事項のまとめ」にもあるとおり、そこから進化したDは鳥類とわかります。そして、Cのは虫類はBから進化したわけですから、「重要事項のまとめ」の説明より、Bは両生類と判断できます。
そして、図よりBの両生類からCとEが進化したことがわかります。「重要事項のまとめ」にもあるとおり、哺乳類は両生類から進化したと考えられていますから、Eが哺乳類といえます。残ったAが魚類です。
(3)「重要事項のまとめ」を参照してください。
(4)「重要事項のまとめ」のとおり、シソチョウはは虫類と鳥類の間の生物なので、図2で、は虫類のCと鳥類のDがわかれている時期の④に出現しました。
また、シーラカンスは魚類と両生類の間の生物ですから、図2で、魚類のAと両生類のBがわかれている時期の①に出現したと考えられます。
(5)カモノハシは単孔類に分類される生物で、主にオーストラリアなどに生息しています。くちばしがあり、手足には水かきがあり、卵をうむなど鳥類の性質をもっています。
ところが、カモノハシは体からにじみ出る乳を与えて子を育てるので、鳥類ではなく哺乳類の生物となります。ただ、哺乳類といっても、体温調節のしくみはあまり発達していないなど(哺乳類は恒温動物なので体温を一定に保つ)、独特の性質をもっています。