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この問題でおさえておきたいこと

植物と動物それぞれの生殖の過程を理解しよう!
減数分裂では分裂後に染色体数は半分になる!

解答
(1)
   A   …生殖細胞(配偶子)   
   B   …減数分裂
   C   …受精卵   
   D   …胚
   E   …体細胞分裂
(2)
動物…ウ   植物…エ
(3)
①…イ,ク   ②…ア,カ,キ   ③…ア,エ,キ

重要事項のまとめ

・有性生殖

オスとメスのつくる生殖細胞の核が合体することを受精といい、受精によって新しい子孫をつくるのが有性生殖である。
生殖細胞とは、動物であればオスの精子とメスの、植物であれば精細胞卵細胞のことである。

・動物の有性生殖

精巣でつくられた精子卵巣でつくられたの核が合体して受精卵ができる

受精卵は1個の細胞でできていて、それが体細胞分裂をくり返していく(ふつうの体細胞分裂とは異なり、受精卵の体細胞分裂は細胞が大きくならないので、1つあたりの細胞の大きさは小さくなっていく)。
この体細胞分裂をしている受精卵をという。

体細胞分裂をくり返すことで親と同じからだのつくりができあがっていく。この過程のことを発生という。

・植物の有性生殖

めしべの柱頭に花粉がつく(受粉)。

花粉から胚珠にむかって花粉管が伸び、その中を精細胞が通っていく。

胚珠の中の卵細胞の核と精細胞の核が合体し、受精となる。

受精卵が成長するととなり、胚珠は種子に、子房は果実となる。

・細胞分裂の種類

細胞分裂には、体細胞分裂と減数分裂の2つがある。
ちがいを整理すると、このようになる。

解説

(1)   A   に入れる語句としては「生殖細胞」が一番わかりやすいのではないかと思います(「配偶子」という用語は中学理科では扱われていないので)。ほかにも「精細胞・卵細胞や精子・卵」と書いても、少し長い解答になりますが、正解となるでしょう。

また、   D   の解答として「成体」と答えた人もいるかもしれません。しかし、カエルの場合はオタマジャクシの状態を経て成体のカエルとなるように、すべての生物が受精卵の成長によりそのまま成体の形になるとは限らないので、ここでは「成体」という解答は不適となります。

(2)   B   は減数分裂のことですが、「重要事項のまとめ」にあるとおり、減数分裂は生殖細胞をつくるときに起こる細胞分裂です。よって、動物については卵巣や精巣の中で卵や精子ができるとき、植物については花粉や胚珠の中で精細胞や卵細胞ができるときのみで起こります。

一方、   E   は体細胞分裂のことですが、動物についてはからだ中どこでも行われています。植物については、からだ中どこでもというわけではなく、成長点や芽の先端など、特定の場所のみで行われています。

(3)① オスのカエルにかぎらず、減数分裂においては「重要事項のまとめ」にあるとおり、染色体の数は分裂によって半分になります。また、分裂によってできた生殖細胞のもつ遺伝子のすべてがまったく同じ組み合わせになる可能性はかなり低いです。

② 体細胞分裂ですから、「重要事項のまとめ」にあるとおり、染色体の数は分裂前の細胞のものと同じです。そして、体細胞分裂では、染色体の中にふくまれる遺伝子も分裂前の細胞とまったく同じです。ただし、初期発生のときは「重要事項のまとめ」にあるとおり、分裂するごとに小さくなっていきます。

③ これは一般的な体細胞分裂ですから、染色体の数もその中にふくまれる遺伝子も分裂前の細胞と同じです。そして、分裂してできた細胞も分裂前の細胞と同じ大きさまで成長するので、その部分が大きくなっていきます。