この問題でおさえておきたいこと
星は1カ月で30度東から西へずれる!
どの時間帯にどの方角の空に何の星座が見えるかの問題の解き方に慣れる!
解答
(1)① a ② d
(2)イ
(3)オ
(4)イ
(5)ウ
重要事項のまとめ
・星座にある星の1年の動き
オリオン座など星座にある星は、年間を通じて、同じ時刻に同じ場所で観測すると、1カ月で約30°(1日で約1°)ずつ東から西に動いているように見える。これを星の年周運動という。
星の年周運動は、地球が太陽のまわりを1年かけて回る公転があるために生じている。
・太陽の1年の動き
地球から太陽を見ると、いろいろな星座の中を西から東へ動き、1年かけてもとのところに戻っているように見える。
これを太陽の年周運動といい、この年周運動のときの太陽の通り道を黄道という。
※黄道上には12の星座があり、その星座を黄道12星座といいます。
・季節による星座の見え方についての問題における考え方
「どの時間帯にどの方角の空に見える星座は何か」の問題はよく出題されているが、この問題を解くうえで必要なのが、「時間帯」「方角」をどう考えていけばよいかということである。次のように考えよう。
1.時間帯の考え方
太陽の光がどこからやってくるかを確認する。その太陽の光が当たっているほうが昼、当たっていないほうが夜ということになる。
そして、地球は反時計回りに自転するので、その向きから考えて、「夜から昼に移り変わるとき=日の出(明け方)」、「昼から夜に移り変わるとき=日の入り(夕方)」と考える。
たとえば、右の図のように太陽の光が当たっていれば、正午、真夜中、日の出(明け方)、日の入り(夕方)は図のとおりとなる。
2.方角の考え方
時間帯がわかれば、右の図のように、そこに観察者である人を置き、その人にとって北極はどの方向にあるかを考える。
地上にいる人にとって、北極は必ず北方向にあるので、その方向が北になる。
北がわかれば、その反対方向が南とわかり、北と南がわかればその左右から東と西がわかる。
たとえば、右の図のように観察者である人を置けば、東西南北は図のとおりとなる。
解説
(1)北極側から見ると、地球は自転も公転も反時計回りにまわります。
(2)春分の日、つまり春の真夜中に観測できる星座はしし座です。それぞれの季節に観測できる星座はこのようになっています。
- 春…しし座、おとめ座
- 夏…さそり座、いて座
- 秋…ペガサス座、みずがめ座
- 冬…オリオン座、おうし座
ちなみに、しし座が真夜中の南の空に観測できるということから、「重要事項のまとめ」の「季節による星座の見え方についての問題における考え方」を使って考えると、問題文の図1において、春分の日の地球はBの位置であることがわかります。
(3)「重要事項のまとめ」にあるとおり、星は1カ月で約30°ずつ東から西に動いているように見えるので、西寄りに見えることになります。
(4)「重要事項のまとめ」の「季節による星座の見え方についての問題における考え方」のとおりに考えると、地球がCの位置にあるときの夕方における南とは、右の図の矢印の方向になります。その方向にある星座はしし座ですから、イが正解となります。
(5)地球,太陽が一直線に並んだとき、その直線上の近くに星座があれば、太陽はその星座の近くに見えます。よって、太陽から近くにある星座は、太陽の後ろにある星座ということになります。そのような順番になっているのはウです。