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この問題でおさえておきたいこと

金星がどの位置にあれば、どの時間帯にどんな形に見えるのかをおさえよう!

解答
(1)   A   …東      B   …ウ
(2)カ
(3)エ

重要事項のまとめ

金星の見えるとき

中学 理科 問題演習 金星の満ち欠けと見かけの大きさの図

よいの明星…夕方の西の空に見える(右図では、地球から右側にあるときの金星)
明けの明星…夜明け前の東の空に見える(右図では、地球から左側にあるときの金星)
真夜中には見えない(←金星は地球よりも内側をまわるため)

金星の運動

地球は西から東へと自転するので、金星は東から西へ移動しているように見える

金星の満ち欠けと見かけの大きさ

金星は地球から距離が近ければ近いほど大きく見え、遠ければ遠いほど小さく見える

太陽からの光を受けて輝くように見えるので、太陽からの光が当たっている部分が地球から見える。よって、右図において、それぞれの位置に金星があった場合、満ち欠けは図のようになり、地球に近づけば近づくほど大きく欠けているように見える


解説

中学 理科 問題演習 金星を観測する健太君と地球の位置関係の図

(1)顧問の先生から明けの明星が見えると聞いたので、健太君が見たのは明けの明星です。その明けの明星を観察している健太君と地球の位置関係を示したのが右図です。もちろん、明るくなっているところが昼を表していて、暗くなっているところが夜を表しています。

北極点から見下ろして描いた図になりますから、自転の向きは反時計回りとなるので、健太君が立っているところは、図にあるとおりとなります(夜から昼になろうとしているときなので)。

健太君にとって、北極は必ず北側にありますから、健太君にとっての方位は、図にて赤字で示したとおりとなります。ということは、地球より内側をまわっている金星は、健太君にとって東側にあることになるので、   A   に入るのは東です。

よいの明星が東に、明けの明星が西に見えることは、このような形で説明できます。金星の問題や星座の問題では、このようにして方角を考えていきましょう。

そして、観察できたのは三日月のような形をしていたということは、欠けている部分が多いということなので、地球からは近い距離にあったと考えられます。健太君にとって東側にあり、近い距離にある金星を選べばいいので、   B   に入るのはウです。

(2)金星は東の空から南へ高くのぼって西に移動するように見えます(星の動きと同じです)。図2があらわす方角は、明けの明星を見ている東と考えられるので、南へ高く向かう方角はカだと考えられます。

(3)金星の公転は、問題の図では反時計回りの方向になりますから、ウ→エ→ア→イの順に移動していきます。そして、問題文の健太君の会話にあるとおり、金星の公転周期は225日です。225日分のうち30日分、金星が移動したわけですから、金星の軌道上をおよそ8分の1~7分の1動いたと考えられます。

その分だけ動けば、図1の図を使って考えれば、金星はウからエに向かって少し動いたところにあることになります。そのとき、金星は地球から遠ざかっていますから、金星の大きさは小さく見えます。そして、地球から遠ざかるのですから、欠けている部分も少なくなり、形は半月に近くなります。