この問題でおさえておきたいこと
P波の来る時間とS波の来る時間の差が、初期微動継続時間!まず、それぞれの波が何秒後に来たかを計算しよう!
解答
10秒
重要事項のまとめ
・地震で起こる2つの波
1.P波
…縦揺れを起こす波で、秒速約6~8km。早く到達する方の波で、これが到達すると、初期微動(=地震のはじめに起こる小さな揺れ)が始まる。
2.S波
…横揺れを起こす波で、秒速約3~5km。遅く到達する方の波で、これが到達すると、主要動(=初期微動の後の大きな揺れ)が始まる。
・初期微動継続時間
初期微動が続いた時間のことで、P波が届いてからS波が届くまでの間の時間でもある。
震源からの距離が長ければ長いほど、初期微動継続時間も比例して長くなる。
解説
初期微動継続時間は、「重要事項のまとめ」にもあるとおり、P波が来てから次のS波が来るまでの間の時間です。なので、A地点に、P波がいつ来て、S波がいつ来たのか、それぞれを考えましょう。
まず、S波は、グラフを見たらわかるとおり、25秒後に来ています。
次に、P波についてですが、これはグラフを見てもA地点には何秒後に来たのかは書かれていません。よって、これについては、自分で計算するよりなさそうです。
今の時点でわかっているのは、B地点は150kmのところで、そこには25秒後来ているということです。このように、「距離」と「時間」がわかっているわけなのですが、算数とかの授業で、これらが出てきたときに何か他にもう1個登場してませんでしたか?「速さ」ですよね?これがわかっていれば、何かのヒントになりそうなので、求めてみましょう。
(速さ)=(距離)÷(時間)ですから、
150÷25 = 6km/秒ということになります。これがP波の速さです。
秒速6kmなわけですから、A地点は90kmなので、(時間)=(距離)÷(速さ)で、
90÷6 = 15秒かかってP波は来ることになります。これで、P波が何秒後に来るのかがわかりました。
P波の来る時間とS波の来る時間の差が、初期微動継続時間なわけですから、
25-15 = 10秒ですね。