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この問題でおさえておきたいこと

原子の性質を理解しよう!
化学分野の問題では物質名を化学式に置き換えるくせをつけると考えやすくなる!

解答
(1)ア   (2)エ
(3)① コ   ② カ   ③ コ
   ④ タ   ⑤ タ   ⑥ カ

重要事項のまとめ

原子と分子

原子とは物質をつくっている最も小さな粒子のことで、次のような性質がある。

いくつかの原子が集まって分子をつくり、いくつかの物質は分子にならないと存在できない。
(たとえば、酸素は酸素原子1個だけでは存在できず、酸素原子2個が結びついた酸素分子にならないと、酸素という物質になれない)

分子は化学式であらわすことができる
分子をつくっている原子の種類を原子記号であらわし、原子の数が2個以上ならその数を原子記号の右下に小さく書く
(たとえば、水は水素原子2個と酸素原子1個でできているので、$\ce{H2O}$とあらわす)

化学反応式

化学反応式は化学変化のようすを化学式を使ってあらわした式で、→の左側と右側とで原子の種類と数を等しくしなければならない。

物質の分類

物質は1種類だけの物質でできている純物質と、2種類以上の物質が混ざり合っている混合物に分けることができる。

さらに、純物質は1種類の原子だけでできている単体と2種類以上の原子からできている化合物に分けることができる。

解説

(1)ア:「重要事項のまとめ」にあるとおり、原子は最も小さな粒子であり、それ以上分けることができないんですから、この文は正しいです。

イ:「重要事項のまとめ」にあるとおり、原子は種類によって質量や大きさがちがっていますから、すべて同じ質量というわけではありません。

ウ:「重要事項のまとめ」にあるとおり、ほかの種類の原子に変わることはありませんので、この文は誤りです。

エ:原子と分子の関係が逆です。いくつかの原子が集まって分子がつくられます。

(2)銅を空気中で加熱すると、酸素と結合して酸化銅となります。銅は$\ce{Cu}$、酸素は$\ce{O2}$、酸化銅は$\ce{CuO}$ですから、

$\ce{Cu + O2 -> CuO}$

という式が書けますが、化学反応式では、→の左側と右側とで原子の種類と数を等しくしなければなりません。これだと$\ce{O}$(酸素原子)の数が、→の左側では2個、右側では1個で合わないですから、右側の$\ce{O}$の数を2個にするために、

$\ce{Cu + O2 -> 2CuO}$

とします。すると、今度は$\ce{Cu}$(銅原子)の数が、→の左側では1個、右側では2個になりますから、左側の$\ce{Cu}$の数を2個にするために、

$\ce{2Cu + O2 -> 2CuO}$

とします。これが銅が酸素と結合する化学反応式となり、この化学反応式をよくあらわしているモデルはエとわかります。

アとイは酸素が酸素分子になっていません。そして、酸化銅は$\ce{CuO}$であり、銅原子と酸素原子が1個ずつで結合しているわけですので、酸素原子が2個ついているウのモデルも誤りとなります。

(3)① 空気は酸素や窒素、二酸化炭素などいろいろな物質が混ざっていますから、混合物です。

② 水は$\ce{H2O}$という化学式なので、水素原子と酸素原子だけでしかできていません。原子は2種類あるわけなので、これは化合物です。

③ 塩化ナトリウム水溶液は、塩化ナトリウム(食塩)と水という2つの物質が混ざっていますので混合物です。

④ 水銀は$\ce{Hg}$という化学式であらわすことができます。つまり、1種類の原子のみでできていますから、単体です。

⑤ 鉄は$\ce{Fe}$という化学式であらわせます。水銀と同じで1種類の原子のみでできていますから、これも単体です。

⑥ ドライアイスは二酸化炭素が固体になったものです。二酸化炭素は$\ce{CO2}$という化学式で、炭素原子と酸素原子だけでできた物質です。原子は2種類なので、これは化合物です。