この問題でおさえておきたいこと
密度は質量を体積で割ることで求まる!
体積はどれほどか、質量はどれほどかを意識する!
解答
(1)14g/cm3 (2)75cm3 (3)84g
重要事項のまとめ
密度とは?
密度…1cm3あたりの質量のこと
物質ごとに密度の値は決まっている
密度の公式
密度[g/cm3] = | 質量[g] |
体積[cm3] |
解説
(1)密度を求めるわけですから、質量と体積がわかれば「重要事項のまとめ」にある公式を使うことができますね。まず、この2つから考えていきましょう。
合金Aの質量は、金19gと銀22gからできているわけですから、19+22 = 41gです。体積についても、「金と銀の体積の和」だと問題文に書いてますから、金の体積がいくらか、銀の体積がいくらかを考えていきましょう。
金の密度は19g/cm3で、合金Aをつくるために使った金は19gですから、金の体積を$a$cm3とすると、
\( \displaystyle 19 = \frac{19}{a} \)という方程式ができます。
これを解くと、\( 19a = 19 \)より、\( a = 1 \)なので、金の体積は1cm3とわかります。
銀も同じように考えると、銀の体積を$b$cm3とすると、
\( \displaystyle 11 = \frac{22}{b} \)
なので、\( 11b = 22 \)より、\( b = 2 \)ですから、銀の体積は2cm3です。
ということは、合金Aの体積は1+2 = 3cm3ですから、合金Aの密度は
\( \displaystyle \frac{41}{3} = 13.666… \)
なので、四捨五入して14g/cm3です。
(2)金の体積を$x$cm3とおきます。そうすると、銀の体積は$(100-x)$cm3とおけます。この問題では合金Bの密度が出てきていますから、合金Bの体積と質量を考えてみましょう。
合金Bの体積は100cm3です。合金Bの質量は問題文にありませんから、これは自分で求めていくしかありません。合金Bに含まれている金の質量を$c$gとすると、金の体積は$x$cm3ですから、(1)でやったように密度の公式にあてはめるとこうなります。
\( \displaystyle 19 = \frac{c}{x} \)
これより、\( c = 19x \)ですから、金の質量は$19x$gとおくことができます。
合金Bに含まれている銀の質量を$d$gとして、これと同じように考えると、銀の体積は$(100-x)$cm3ですから、こうなります。
\( \displaystyle 11 = \frac{d}{100-x} \)
より、\( d = 11(100-x) \)なので、銀の質量もこれで求まりました。
合金Bの密度は17g/cm3ですから、密度の公式にあてはめて、
\( \displaystyle 17 = \frac{19x+11(100-x)}{100} \)
\( 19x+11(100-x) = 1700 \)
\( 19x+1100-11x = 1700 \)
\( 8x = 600 \)
\( x = 75 \)
よって、金の体積は75cm3です。
(3)金の質量を$x$gとおいて、(2)と同じやり方で考えても解くことができるのですが、試してみるとわかるかと思いますが、かなりややこしい方程式ができてしまい、少しやりにくくなります。なので、別の方法で考えてみましょう。
(2)と同じ合金Bのはずで、この合金100cm3の中に金は75cm3入っています。この問題では「何g」かを考えないといけませんから、合金B100cm3は何gなのかを考えます。合金Bの密度は17g/cm3ですから、合金Bの質量を$e$gとすると、次の式が成り立ちます。
\( \displaystyle 17 = \frac{e}{100} \)
これより、\( e = 1700 \)なので、合金Bは1700gとわかります。
そして、この中には金が75cm3入っていますが、これも何gなのかを考えると、その金の質量を$f$gとすると、
\( \displaystyle 19 = \frac{f}{75} \)
より、\( f = 1425 \)ですから、金は1425g入っているとわかります。
合金B1700gの中に金は1425g入っているということがわかりました。合金B100gの中にもこれと同じ比率で金が入っているはずですから、合金B100gの中に入っている金を$y$gとすると、
\( 1700:1425 = 100:y \)
これを解くと、\( y = 83.82… \)なので、四捨五入して84gとなります。