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この問題でおさえておきたいこと

電力と電力量を求める公式をきちんと使いこなそう!
とくに、電流と電圧の値をしっかりつかもう!

解答
(1)A…100Ω,B…25Ω
(2)90000J,25Wh
(3)A…64W,B…16W

重要事項のまとめ

電力(W)= 電流(A)×電圧(V)
(電力の単位Wは「ワット」と読みます)

電力量(J)= 電力(W)(= 電流(A)×電圧(V))×使用した時間(秒)
または
電力量(Wh)= 電力(W)(= 電流(A)×電圧(V))×使った時間(時間)
(電力量の単位Jは「ジュール」、Whは「ワット時」と読みます)

解説

(1)抵抗を求めるには、オームの法則が必要です。電流と電圧がわかっていれば、この法則で、抵抗を求めることができます。

しかし、問題文では、電圧と電力が書かれているだけで、電流については書かれていません。よって、電流だけは自分で求めるしかありません。

電熱線Aについては、100Vで100Wとありますが、「重要事項のまとめ」にある公式にあてはめると、電流を$a$とすると、

\( 100 = a ×100 \)
\( a = 1 \)

つまり、電熱線Aの電流は1Aということになるんですから、抵抗は、「電圧÷電流」ですから、
100÷1 = 100Ωです。

電熱線Bでも同じように考えると、まず、電力の公式にあてはめると、電流を$b$とすると、

\( 400 = b×100 \)
\( b = 4 \)

4Aとわかったので、オームの法則を使って、抵抗は、
100÷4 = 25Ωとなります。

(2)まず、何Jかを求めましょう。「重要事項のまとめ」にある公式にあてはめると求まりそうですね。
100Vの電源につないでるんですから、電力は、問題文に書いてるとおり100Wです。

時間は15分ですから、15×60 = 900秒なので、
100×900 = 90000Jです。

次に、何Whかですが、これも「重要事項のまとめ」にある公式を使います。電力は、100Wでしたね。

時間については、15分ですから、15÷60 = 0.25時間なので、
100×0.25 = 25Whです。

(3)電力を求めるわけですから、電流と電圧の値をちゃんとつかめば、公式が使えます。

「電圧は問題文にあるから、100Vで…」と考えた人は、ちょっと待ってください。これは、直列回路の電源が100Vになってます。直列回路では、各部分にかかる電圧をたしたら、電源の電圧になります。ということは、電熱線Aと電熱線B、それぞれにかかる電圧は100Vではなく、ちがう値となります。

ただし、直列回路では、流れる電流はどこも同じはずなので、そちらから求めるほうが簡単そうなので、電流から考えてみましょう。

回路全体の電圧は、さっき書いたとおり100Vです。では、回路全体の抵抗はいくらでしょう?それが求まれば、オームの法則を使って、電流を求めることができますね。直列回路では、抵抗はそれぞれの部分をたしたら、回路全体の抵抗になります

(1)で、抵抗は100Ωと25Ωと求めたんですから、回路全体の抵抗は、
100+25 = 125Ωです。
ということは、回路全体の電流は、オームの法則で「電圧÷抵抗」ですから、
100÷125 = 0.8A。

よって、電熱線Aと電熱線Bに流れる電流は、どちらも0.8Aです。これで、電流はわかりましたから、あとは電圧を考えるだけですね。

さあ、ここでちょっと待ってください。さっき、抵抗について、「(1)で、抵抗は100Ωと25Ωと求めた」とあるとおり、抵抗はそれぞれわかっているはずです。そして、電流も今求めたわけですから、オームの法則を使えば、もう電圧をすぐに求めることができますよね。

電圧は、「電流×抵抗」で求まるんですから、
電熱線Aについては、0.8×100 = 80V
電熱線Bについては、0.8×25 = 20V

これで、電圧もわかりました。もう電力を求めることができますね。公式にあてはめると、
電熱線Aは、0.8×80 = 64W
電熱線Bは、0.8×20 = 16W