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この問題でおさえておきたいこと

アッシリア→4国分立→アケメネス朝の流れをおさえよう!
アッシリアとアケメネス朝の統治方法のちがいはチェックポイント!

解答
問1
a メディア
b ネブカドネザル2世
c ダレイオス1世
d ササン朝(ササン朝ペルシアでもOK)
問2
王国名…ユダ王国   措置名…バビロン捕囚
問3
鋳造貨幣の使用
問4(例)
治安や裁判を担うサトラップを全国に配置し、さらに王の目・王の耳に彼らを監視させた。また、王の道の建設や帝国内の駅伝制整備により交通網を整備した。このような中央集権化を進めた一方、ユダヤ人解放、フェニキア人の交易活動保護、ペルシャに貢納をすれば諸民族の自治を認めるなど、諸民族に寛容な統治も行った。(148字)
問5(例)
善神のアフラ=マズダと悪神のアーリマンの闘争という善悪二元論で世界は動かされているという立場の宗教である。この宗教が説く最後の審判という思想が、ユダヤ教やキリスト教、イスラム教に継承されている。(97字)

解説

問1
b 「第2代の王」というところでの判断が難しかったかもしれませんが、新バビロニアについて覚えておくべき王は「ネブカドネザル2世」しかありませんので、それを答えるという解き方で十分でしょう。

d アケメネス朝ペルシアがアレクサンドロス大王に滅ぼされた後、また国々が分立します。その後、パルティア、ササン朝がペルシアを統治します。そのササン朝を創始したアルデシール1世がゾロアスター教を国教にします。

問2
「ポイントのまとめ」を参照してください。

問3
「ポイントのまとめ」を参照してください。

問4
「軍事・行政・徴税・交通・運輸の制度・組織をととのえた」と本文にありますから、アケメネス朝ペルシアがそれぞれのことについて、具体的にどういう政策をおこなったかを書く必要があります。とくにその制度などをととのえたのはダレイオス1世ですから、彼の政策を書きだしていきましょう。

このように見ると(a)自分が支配する民族について寛容さを示した政策と、(b)自分の支配を確固なものにするための中央集権化が目的の政策に大きく分けることができます。政策の列挙だけにとどめず、この2点の特徴があることもからめて記述するとよいでしょう。

解答のチェックポイント

問5
ゾロアスター教がどのような宗教かというのは、「ポイントのまとめ」にあるとおりです。また、後世への影響はどのようなものがあるかについては、「ポイントのまとめ」にあるとおり、ユダヤ教やキリスト教などの宗教に影響があったことを述べれば十分です。それらを簡潔にまとめましょう。

解答のチェックポイント

ポイントのまとめ

・オリエント統一への過程

前15世紀ごろ セム系民族のアッシリアミタンニに服属

アッシリアが独立を回復、鉄製武器や戦車を使って周辺国を征服

前7世紀前半 アッシリアがオリエント全土を統一
アッシュール=バニパルによる専制支配

諸民族の反発・反抗により、アッシリア滅亡

4国分立

キュロス2世によりアケメネス朝が建国(メディアから独立してできたのでインド=ヨーロッパ語族
周辺国を次々と征服し、オリエント全体をアケメネス朝が統一

ダレイオス1世のころに最盛期

ペルシア戦争でギリシア征服に失敗
→アケメネス朝の弱体化

ダレイオス3世のころに、アレクサンドロス大王に征服されてアケメネス朝が滅亡

・アケメネス朝の文化

1.楔形文字の使用

ダレイオス1世の業績をたたえたベヒストゥーン碑文に書かれた楔形文字を、イギリスのローリンソンが解読

2.ゾロアスター教の信仰

ゾロアスターという教祖が始めた宗教で、善の神アフラ=マズダと悪の神アーリマンの対立という善悪二元論が教義
最後の審判という思想は、ユダヤ教やキリスト教、イスラム教に影響