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この問題でおさえておきたいこと

腎臓の構造を尿ができる過程と関係させて理解しよう!
血液中の何の成分がろ過されるか、再吸収されるかは特にチェック!

解答
問1 ③   問2 ⑤   問3 ⑦

重要事項のまとめ

・腎臓につながっている3本の管

腎動脈で、腎臓に向かって大量の血液が送られ、その血液は腎臓から腎静脈を通って出ていく
←血液中の尿素など不要な物質を腎臓でこしとって尿をつくるため

生成された尿は輸尿管を通ってぼうこうにためられる

・腎臓内のよりくわしい構造

腎臓内で表面に近いところ(皮質)にある糸球体(毛細血管が球状のかたまりのようになったところ)を血液が流れる

糸球体の下にあるボーマンのうへと血液中の液体物質などが押し出される
※糸球体とボーマンのうのセットを腎小体といいます。

押し出されたものは腎小体とつながっている腎細管(細尿管)へと流れる
※腎小体と腎細管(細尿管)のセットを腎単位(ネフロン)といい、腎臓1個あたり100万個ほどあります。

集合管へと流れていき、腎臓の内側にある腎うへと流れつく
腎うである程度尿がたまるといっきに輸尿管へと流れこむ
※皮質と腎うの間の部分は髄質とよばれています。

・ろ過と再吸収

ろ過
糸球体からボーマンのうへと血液中の液体物質などが押し出されることで、それによってできた液体物質などを原尿 という。
タンパク質はろ過されないが、グルコースなど他の成分はろ過されてしまう

再吸収
原尿の中にある、必要な物質をもう一度血液中に戻すこと。
腎細管(細尿管)グルコースやナトリウムイオン、水分が再吸収され、集合管で水分が再吸収され、最終的な尿量が決まる

解説

問1 「重要事項のまとめ」にあるとおり、腎臓には腎動脈、腎静脈、輸尿管という3本の管がつながっています。腎細管(細尿管)や集合管は腎臓の内側にあるものですので、外側から見ることはできません。

そして、管aと管bには血液が付着していますから、この2本が血管であることがわかります。切断面の壁は管aのほうが厚いので、管aが大量の血液を腎臓に送りこむ必要がある腎動脈といえます。なので、管bが腎静脈となり、血管ではない管cが輸尿管ということになります。

問2 腎動脈から流れてきた液体は、そのまま皮質にある糸球体に流れるということや、「黒色の球状の構造がみられた」という問題文の記述から、黒色の点は糸球体だと判断できます。

問3 タンパク質は糸球体からボーマンのうにろ過されませんから、原尿には含まれることはありません。そして、グルコースはろ過されるので原尿には含まれますが、腎細管(細尿管)で血管に再吸収されるので尿としては排出されません。よって、正しい記述になっているのは、カとキです。