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この問題でおさえておきたいこと

体液性免疫と細胞性免疫の過程を、どこが違うかに注意しておさえよう!

解答
問1
   ア   …非自己      イ   …体液性
   ウ   …細胞性      エ   …免疫グロブリン
問2
(例)気温などの外部環境に変化があっても、体温などの内部環境が自動的に一定に保たれる性質のこと。(45字)
問3
高校 生物 問題演習 マウスの抗体の産生量のグラフ(解答)
問4
(例)別系統のマウスの皮膚が非自己の細胞とみなされ、細胞性免疫が働いてキラーT細胞によって破壊されるという拒絶反応が起こった。(60字)

重要事項のまとめ

・自然免疫と獲得免疫

自然免疫
…生まれつき備わっている免疫システム(DNAの塩基配列を写し取ること)
体内に侵入した異物を取り込み、分解するという食作用が働く

獲得免疫
…異物が侵入することでつくられていく免疫システム
体液性免疫細胞性免疫の2種類がある

・抗原と抗体

抗原
…獲得免疫を誘導する異物(細菌・ウイルス・アレルギーを誘発する花粉など)

抗体
…体内でつくられ、抗原と結合して無毒化する物質
免疫グロブリンというタンパク質でつくられる

・体液性免疫の過程

抗原が体内(体液中)に侵入する

樹状細胞マクロファージが食作用によって抗原を分解
抗原の解析をし、それによって得た情報をヘルパーT細胞に提示する(=抗原提示
※体内にはいろいろな抗原に1対1で対応できるようにたくさんのヘルパーT細胞があるからこれが可能

ヘルパーT細胞が活性化・増殖し、同じ抗原を認識したB細胞を活性化

B細胞が抗体産生細胞に変化して抗体をつくる
一部のB細胞は記憶細胞に変化して体内に残り続ける

つくられた抗体は抗原と特異的な反応(抗原抗体反応)をし、抗原を無毒化
その後、抗原はマクロファージや好中球の食作用により排除

※一部のB細胞が記憶細胞となって体内に残っているため、同じ抗原が再び侵入した場合は、記憶細胞が短時間に大量の抗体をつくることができる(=二次応答

・細胞性免疫の過程

病原体の侵入を許してしまった感染細胞やがん細胞などが体内にできる

樹状細胞やマクロファージが食作用によって抗原を分解
抗原の解析をし、それによって得た情報をヘルパーT細胞に抗原提示

ヘルパーT細胞がキラーT細胞を活性化、キラーT細胞が増殖する

キラーT細胞が直接、感染細胞などを攻撃・破壊
一部のキラーT細胞は記憶細胞として体内に残り続ける

※一部のキラーT細胞が記憶細胞として体内に残っているため、同じ感染細胞などが再び体内にできた場合は、記憶細胞が短期間で破壊できる(=二次応答

・細胞性免疫の実例

解説

問2 用語を覚える際は、単に用語を覚えるのではなく、それがどういう意味かをしっかり理解して覚えなければいけません。ホメオスタシスとは、恒常性のことですから、それの説明をすればよいことになります。

解答のチェックポイント

問3 記憶細胞による二次応答を理解しているかの問題です。短時間に大量の抗体をつくるわけですから、そのようにあらわしている曲線を描くことが必要です。

解答のチェックポイント

問4 解答のチェックポイント