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この問題でおさえておきたいこと

企業の種類、株式会社のしくみ、企業の社会的責任それぞれの具体的内容をおさえよう!

解答
問1
   A   …6      B   …11      C   …16
   D   …3      E   …14      F   …7
問2
有限責任(制)
問3
ディスクロージャー
問4
法令遵守
問5
フィランソロピー
問6
メセナ
問7
ステークホルダー

解説

ほとんどの問題は「ポイントのまとめ」の説明を参照すればじゅうぶん対応可能です。ここでは、「ポイントのまとめ」の説明にさらに補足が必要と思われる問題について解説をしていきます。

問1
   B    株主が参加することのできる株主総会には一株一票の原則があります。よって、その会社の株主を多く所有している人や団体の意見のほうが強く反映されることになります。

   C    配当はその会社の利益から出されるものなので、無条件に必ずもらえるわけではありません。その会社の業績がよくなく、利益が出ていないときは配当をもらうことはできません。

   E    監査役は会社の会計などを監査し、不正などをしていないかを監視する役割を負っています。ちなみに、株主総会で選出された経営者のことを取締役といいます。

   F    環境保護や貧困、福祉、差別問題などの社会問題を収益を上げながら解決させていくビジネスをソーシャル・ビジネスといいます。貧困層への融資事業、廃止された路線バスに代わるバスの運営事業などがその事例といえます。

問5・6
フィランソロピーやメセナなど、企業が社会的責任(CSR)を果たそうとするのは、それによって、企業の社会的な信頼性などが高まり、収益にもつながっていくと考えられているためです。

問7
企業の利害関係者のことをステークホルダーといいます。企業には株主などに対するディスクロージャーやアカウンタビリティが必要ですが、同時にステークホルダーに利益を確保する責任も必要とされています。

ポイントのまとめ

・企業の種類

・会社の種類

※無限責任と有限責任のちがい
無限責任…会社が倒産した場合、その会社の負債はすべて自分の負債となって残る
有限責任…会社が倒産しても自分の出資した分だけの負担でよい(=自分の出資額が返ってこないだけで、それ以上の返済の義務はない)

・株式会社のしくみ

1.会社は株式を発行して、その株式を買ってくれる投資家などから資金を集める
この株式を買ってくれた人を株主という

2.株主には次の権利が与えられる

3.会社の所有者は株主にあるが、実際の経営にあたるのは株主総会で選出された経営者がおこなう(=所有と経営の分離

・最近の企業にみられる変化

1.多国籍企業の活動
複数の国に活動場所を拡張している企業(例:トヨタなど)
巨大な資本力や高い技術水準をもとに受入れ国で雇用が生まれるが、国益と対立することもある

2.異なる業種の企業の合併・買収(M&A)が増加
かつては会社どうしが株式を相互に持ち合って企業集団を形成していたが、それが崩壊していったことが背景のひとつ

3.持株会社制度の復活
ほかの会社の株式を持つことで、その会社を支配していくことができる(例:セブンアンドアイホールディングスなど)
戦後は、財閥の復活を避けるために独占禁止法で禁止されていたが、1997年から復活

4.コーポレート・ガバナンス(企業統治)を求める声の高まり
企業の不祥事が相次いだため、株主などが経営を監視
ディスクロージャー(企業の情報開示)の実現もこの一環

・社会における企業の役割

企業の社会的責任(CSR)として、いろいろなやり方で社会に貢献している