この問題でおさえておきたいこと
調べ学習の各場面でどういう方法があるのかを、用語を軸におさえよう!
実際に自分の調べ学習に役立てることが大事!
解答
問1 ② 問2 ① 問3 ②
解説
問1 ア:「時間的な変化」とあるので、時間ごとの変化を示すのに最適な折れ線グラフを利用するのが適切です。
イ:全得票数のうち「〇%がA党、△%がB党、□%がC党、…」のように構成比を示すことになるわけなので帯グラフが見やすいといえます。
ウ:「指導力や情報発信力、安定感」などの項目のバランスを示すことになるので、レーダーチャートが適しています。
問2 A について、「ポイントのまとめ」にあるとおり、全体的な傾向を知るためにはアンケートを使います。ディベートはあるテーマについての討論をすることです。そして、 B については「無作為抽出」とありますから、回答を求めているのは一部の人に対してだけとわかるので、「全数調査」ではなく「標本調査」だということは明らかです。
C については、さっきの問1と同じような、適切なグラフを選ぶ問題ですね。「構成内容と構成比を示す」とありますから、「ポイントのまとめ」にあるとおり円グラフが適しているといえるでしょう。
問3 アは「自由にアイデアや意見を出し合う」、イは「賛成するグループと、反対するグループに分かれて、互いに自分たちの意見を論じ合う」の部分をキーワードにしてどの方法になるかを確定できるでしょう。
ウは目的が「統計的に把握するため」ということと、そのために「質問紙を配布し、回収する」ということが書いてあることから、インタビューではなくアンケートのことを言っていると判断できます。
ポイントのまとめ
・テーマ設定のとき
次のような方法が自分を調べるテーマを決定するひとつの手助けになる。
1.ブレインストーミング
集団でどんどん自由に意見を出し合ってたくさんのアイデアを生み出していく方法
※ブレインストーミングをするときの注意点
- 他人の意見の批判をしてはいけない…発言をしようとするやる気を阻害したり、自由な発想の妨げになったりするため
- 質より量を重視する…量が増えてこそアイデアの質を発展させ高めることができるため
- 自由に意見を発言する
- 他人の意見に便乗してもよい…他人のアイデアに新しいアイデアを加えたり、他人のアイデアどうしを結合させたりすると、アイデアの質が高まるため
2.KJ法
多くの意見やアイデアをカードに書き出し、関連性のあるカードをグループ化して整理し、それぞれのグループの関係を考えることで新たなアイデアを生み出していく方法
・調査方法
出版物やインターネットに書いてある内容を調べるという方法もあるが、その他にこのような方法もある。
1.インタビュー
ものごとを詳しく知るために、対象者に面会をして聞き取りを行う方法。面会をせず電話などで行うこともある。
2.アンケート
統計的な傾向を見るために、質問項目を作成しておいて多数の人にそれに対する回答を求める方法。
※アンケートの方法
- 全数調査…対象となる集団に属している人全員に回答を求める。情報の正確性は保証されるが、手間や時間がかかる。
- 標本調査…対象となる集団に属している一部の人だけに回答を求める。手間や時間の節約ができるが、回答を求める相手にかたよりがないようにしなければならない。
・調査結果の発表のとき
次のような方法で、自分が調べた内容や考察・意見を発表したり深めたりすることが多い。
1.レポート
「何をどのように調べたのか」について、手順とその結果わかったこと、それにもとづく考察や意見などを文章にしてまとめた報告書。
※レポートを書くときの注意点
-
事実と意見を区別する
(実験的・客観的事実については「~である」と断定的な書き方をし、自分の意見については「~だと思われる」などのように、意見を述べているとわかる書き方をする) - 参考文献やウェブサイトを自分のレポートに引用するときはかぎかっこをつけるなどして引用部分を自分の文章部分と区別し、必ず出典を明示する
- そのまま文章にしただけではわかりにくいデータは表やグラフなどを使ってわかりやすい形にする
2.プレゼンテーション
発表者が聞き手に対して、自分が伝えようとしている情報を口頭で発表する。
※プレゼンテーションをするときに、発表内容をまとめたレジュメや関連資料も用意しておくとよりよいでしょう。
3.ディベート
あるテーマについてそれに賛成する側と反対する側にわかれて、それぞれの立場から意見を言い合って討論する。
※ディベートはある事柄についていろいろな観点から考えることが目的なので、どちらが勝ちか、どちらが正しいかを決めるのが目的ではありません。
そして、そのような目的なので、ディベートでは自分の意見と異なる立場に立って討論するということがあっても問題ではありません。
・グラフの種類
何をあらわすのかによって、使うべきグラフが変わってくる
- 折れ線グラフ…時間ごとの変化を示すときに使われる
- 円グラフや帯グラフ…構成比を示すときに使われる
- 棒グラフ…時間ごとに変化したわけではないデータそれぞれの大きさを示すときに使われる
- レーダーチャート…複数の項目のバランスを示すときに使われる