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この問題でおさえておきたいこと

理由・譲歩・目的・観点の意味をあらわす群前置詞は、似た意味を持つものが多いのでまとめて覚えてしまおう!

解答
(1)イ   (2)エ   (3)ア
(4)イ   (5)ウ   (6)ウ

解説

(1)「脚に痛みがあったため、彼女は授業を欠席しました。」

下線がひかれたdue to ~は「~のために、~のせいで」という意味で、なぜそうなったのかという理由を示すために使われます。そして、選択肢に書かれているものの意味は

ア…at the cost of ~:「~を犠牲にして」
イ…because of ~:「~のために、~のせいで」
ウ…in spite of ~:「~にもかかわらず」
エ…for the purpose of ~:「~の目的で、~するために」

よって、イが最も意味が近いです。because of ~も理由をあらわすために使われます。

(2)「予算の削減のため、公立図書館は閉鎖されました。」

下線がひかれたon account of ~は「~のために、~のせいで、~の理由で」という意味で、これも(1)のdue to ~と同じように理由を示すために使われます。よって、エの選択肢にあるbecause of ~が最も意味が近いことになります(because of ~の意味は(1)の解説でふれたとおりです)。

ちなみに、ほかの選択肢に書かれたものの意味は、このとおりとなります。

ア…but for ~:「もし~がなかったら」
イ…except for ~:「~を除いて」
ウ…instead of ~:「~の代わりに」

ちなみに、理由の意味をあらわす群前置詞はほかにもあります。これまでの問題でふれられたものも含めて以下に示します。

  • due to ~:「~のために、~のせいで」

  • because of ~:「~のために、~のせいで」

  • on account of ~:「~のために、~のせいで、~の理由で」

  • owing to ~:「~が原因で、~のために」

  • thanks to ~:「~のおかげで」

  • by virtue of ~:「~によって、~の理由で」

(3)「彼が正直であるにもかかわらず、彼らは彼について悪いことを言っていました。」

下線がひかれたfor all ~は「~にもかかわらず」という意味で、いったん認めつつそれと正反対の内容を述べるという譲歩をする際に使われます。そして、選択肢に書かれているものの意味は

ア…in spite of ~:「~にもかかわらず」
イ…as for ~:「~に関しては、~について」
ウ…because of ~:「~のために、~のせいで」
エ…but for ~:「もし~がなかったら」

よって、アが最も意味が近いです。譲歩の意味をあらわす群前置詞はこのようなものがあります。

  • for all ~:「~にもかかわらず、~を考慮しても」

  • with all ~:「~を持っているにもかかわらず」

  • in spite of ~:「~にもかかわらず」

  • regardless of ~:「~にかかわらず、~に関係なく」

(4)「不満を言う人もいましたが、私に関しては、完全に満足しています。」

下線がひかれたas for ~は「~に関しては、~について」という意味で、なんらかの話題を提示したり、どの観点から発言しているかを示したりするために使われます。そして、選択肢に書かれているものの意味は

ア…as a result of ~:「~の結果として」
イ…concerning ~:「~に関して、~について」
ウ…pay no attention to ~:「~に注意を払う」
エ…come from ~:「~の出身だ」

これより、イが最も意味が近いとわかります。

(5)「この計画との関連では、私の意見はあなたの意見と異なっています。」

下線がひかれたin relation to ~は「~との関連で、~に関連して、~については」という意味で、これも(4)のas for ~と同じような役割として使うことができます。この問題の選択肢に書かれているものの意味は

ア…in accordance with ~:「~にしたがって、~のとおりに」
イ…in comparison to ~:「~と比較すると」
ウ…in regards to ~:「~に関して、~については」
エ…in attendance at ~:「~に出席している」

よって、ウが最も意味が近いです。観点をあらわす群前置詞をまとめるとこのようなものになります。

  • as for ~:「~に関しては、~について」(人・物どちらに対しても使える)

  • as to ~:「~に関して、~について」(物に対してのみ使う)

  • as regards ~:「~に関しては、~について」(文語的)

  • in relation to ~:「~との関連で、~に関連して、~については」

  • in terms of ~:「~の観点から、~に関しては」

  • with[in] regard to ~:「~に関しては」
    ※regardsと複数形が使われることもあります。

  • with respect to ~:「~に関して、~の件について」(文語的で、より具体的なものを指すときに使う)

(6)「貧しい人々を助けるという目的で、私たちはその国に行くつもりです。」

下線がひかれたfor the purpose of ~は「~の目的で、~するために」という意味で、なぜその行動をするのか、その目的を示すために使われます。そして、選択肢に書かれているものの意味は

ア…at the mercy of ~:「~のなすがままに」
イ…in charge of ~:「~を担当して」
ウ…with a view to ~ing:「~する目的で」
エ…in preference to ~:「~に優先して」

よって、ウが最も意味が近いです。目的の意味をあらわす群前置詞はこのようなものがあります。

  • for the purpose of ~:「~の目的で、~するために」

  • for the sake of ~:「~のために、~の利益のために」

  • with a view to ~ing:「~する目的で」

  • in order to 原形:「~するために」

  • for fear of ~:「~しないように、~するといけないから」