この問題でおさえておきたいこと
それぞれの地図の特徴を、何を正しく表したのかを中心におさえよう!
解答
1.a 2.d 3.a
解説
1.モルワイデ図法の説明を選ぶ問題です。
b:モルワイデ図法は正積図法です。
c:この説明はグード図法(ホモロサイン図法)についてです。
d:モルワイデ図法は擬円筒図法を用いています。擬円筒図法とは、地球の表面を円筒の側面に写したかのように、緯線は平行な直線にしたまま、経線は曲線にした図法のことです。単円錐図法とは、下の地図のように、円錐の側面に写したかのように描く図法のことです。
2.正距方位図法の説明を選ぶ問題です。
a:この地図では、北極に近づくにつれて、経線の間隔が狭くなっています。
b:正距方位図法では、面積は正しく表されていません。
c:南極は高緯度地方ですが、この地図ではかなり形がゆがめられています。
3.Iはエケルト図法、Jはグード図法(ホモロサイン図法)の地図です。ですから、両方とも正積図法の地図です。
ポイントのまとめ
正積図法(面積を正しく表す図法)…分布図に用いられる
- モルワイデ図法…中高緯度地方のゆがみが比較的小さい。経線は楕円曲線。
- サンソン図法…低緯度地方のゆがみが小さい。経線は正弦曲線。
- グード図法(ホモロサイン図法)…緯度40度44分より低緯度側にサンソン図法、高緯度側にモルワイデ図法を組み合わせた図法。海の部分で断裂させるので断裂図法ともいう。
- エケルト図法…極を赤道の2分の1の長さで描いたので、高緯度が見やすい。
正角図法(角度を正しく表す図法)…航海図に用いられる
メルカトル図法…代表的な正角図法
- 特色:経線と緯線が直角に交わる
- 長所:2地点間の直線がそのまま等角航路を示す
=一定の角度を保って船を走らせれば、多少遠回りになっても必ず目的地に着ける - 短所:高緯度になればなるほど、距離や面積が拡大してしまう
正距方位図法…航空図に用いられる
- 特色:図の中心からの方位と距離が正しく表される
- 長所:2地点間の直線がそのまま大圏航路(=最短コース)を示す
- 短所:外側に行けば行くほど、形のひずみが大きくなる