この問題でおさえておきたいこと
侵食平野・堆積平野それぞれについて、どんな地形があるのかを、どうやって形成されるのかとともにおさえよう!
解答
(1)イ
(2)エ
解説
(1)イ:エスチュアリーは三角江ともいいますが、海岸の地形のことなので、侵食平野として含めるのは適切ではありません。
エ:土砂は川で流れている間に、転がったり水の流れを受けたりなどして削られていきます。よって、さほど流されていない上流のほうが砂れきの粒状は大きいです。
(2)イ:沖積平野の扇状地、氾濫原について重要な用語をまとめるとこのようになります。
- 扇状地
扇頂…河川が谷の出口から出てくるところなので、水が多く得られる→谷口集落ができる
扇央…川は堆積した土砂の中をくぐって流れる(水無川)→水がないので乾きやすくて水はけがいい→果樹園や畑として利用
扇端…土砂の中をくぐって流れた水が湧水として出る→水田として利用され、集落が形成 - 氾濫原
自然堤防…洪水のたびにあふれた土砂が堆積してできた高地。川沿いに形成
後背湿地…洪水であふれた水でできた湿地。自然堤防のすぐ外側に形成され、水田として利用
三日月湖…もともと蛇行していた川が洪水などで直進するようになり、取り残された水でできた湖
ウ・エ:三角州では堆積する砂れきがかなり細かくなっているので、水気が多くてじめじめしているので水田として利用されることが多いです。地下水位も高いのですが、土壌が丈夫なものではないので地盤沈下が起きやすい地形となっています。
ポイントのまとめ
平野の地形
①侵食平野(河川などの侵食で土地が削られてできた大規模な平野)…日本にはない
- 準平原
…古い山地が侵食されていって平らになった地形
楯状地(先カンブリア時代の岩石がそのまま地表に露出している場所)に形成
例:カナダ楯状地など - 構造平野
…古生代から中生代にかけて堆積した地層が侵食を受けてできた平地
例:東ヨーロッパ平原、西シベリア低地、北アメリカ中央平原など - ケスタ地形
…構造平野の地層が傾き、そのうちの軟らかい地層が侵食で削られて低地となり、残った硬い地層が丘陵となった地形
例:パリ盆地、五大湖周辺など - メサ地形
…ほぼ水平に堆積した地層が侵食を受けてテーブル状の形に残った地形
②堆積平野(河川などが運んだ堆積物が積もってできた平野)
- 沖積平野…河川が運んだ堆積物が積もってできた地形
上流部分-扇状地を形成
中流部分-氾濫原を形成
下流部分-三角州を形成 - 洪積台地…更新世(洪積世)に形成された平野が、隆起などで台地となった地形
川の岸が階段状になった河岸段丘(武蔵野、牧ノ原など)や海岸が階段状になった海岸段丘がなどがある - 海岸平野
…海底が隆起などして陸になった平野
例:九十九里平野、アメリカの大西洋岸