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この問題のポイント

熱量の公式と熱量保存の法則を使って方程式をつくろう!

Q を熱量(J)、C を熱容量(J/K)、ΔT を温度変化(K)、m を質量(g)、c を比熱(J/(g・K))とすると
Q = CΔT = mcΔT

(1)問題文に、質量が120gだと書かれていて、水の比熱は4.2J/(g・K)だと教えてくれていますから、\( Q = mc \varDelta T \)を使って考えることにしましょう。

温度変化については、もともと20℃だったのが30℃になったんで、30-20 = 10℃です。よって、熱量は、
$Q$ = 120×4.2×10 = 5040J

(2)高い温度のものと低い温度のものが接触すると、熱が移動していきます。当然、高い温度のほうから低い温度のほうへ移動するわけですが、そこでは熱量保存の法則が成り立っています。つまり、熱い物質が失う熱量と、冷たい物質がもらう熱量は同じということです。

この問題の場合では、熱い物質は金属球、冷たい物質は水とそれを入れていた容器ですね。まずは、熱い物質である金属球が失った熱量を考えてみましょう。

質量は100gで、もともと100℃だったのが30℃になったんですから温度変化は100-30 = 70℃です。比熱はこれから求めるんで$c$としておくと、
\( 100×c×70 = 7000c \)

次に水と容器がもらった熱量です。水については(1)で求めたとおり5040Jです。一方、容器については、熱容量が書かれていたんで、\( Q = C \varDelta T \)を使って熱量が求まります。温度変化は水と同じ10℃なんですから、容器がもらった熱量は、
84×10 = 840J

よって、(5040+840)Jが、水と容器がもらった熱量になり、これが金属球が失った熱量と等しくなるわけです。なので、
\( 7000c = 5040+840 \)
\( 7000c = 5880 \)
\( c = 0.84 \)

なので、金属球の比熱は0.84J/(g・K)だと求まります。

答え.
(1)5040J
(2)0.84J/(g・K)