この問題でおさえたいこと
核家族が昔より増えたことと、家族に関する法律上の規定をおさえよう!
法律関係では、「個人の尊厳と両性の本質的平等」という原則と、親等・親族の範囲・遺産相続が重要事項!
解答
(1)
あ …個人
い …両性
(2)
(例)夫婦だけの家族や、夫婦と子どもだけで成り立っている家族のこと。
(3)ウ
(4)
う …6
え …3
お …配偶者
(5)
d…男女雇用機会均等
e…男女共同参画社会
(6)介護休暇制度(入力は「介護休暇」だけでOK)
解説
(1)明治時代の民法では個人よりも「家」が重んじられていました。家長(多くの場合、父親)の権限が強く、財産相続でも「ポイントのまとめ」にもあるとおり長男が優先されるなど、男女平等とはいえませんでした。日本国憲法にあわせて、今の民法ではその点が改正されました。
(2)祖父母にあたる人が同居していないということが書かれているかというのが解答のポイントになります。また、核家族には父(または母)のみと子どもだけで成り立っている家族も含まれます。
(5)男女雇用機会均等法は1985年に制定された法律です。その後改正などが行われてはいますが、その法律では、職場内の配置・昇進・採用などにおける男女間の差別を禁止しています。
(6)2009年に育児・介護休業法が改正施行され、育児や介護のための休暇制度が整えられていっています。
ポイントのまとめ
1.家族の変化
昔は祖父母・父母・子どもが同居する大家族が多かった
↓
今では核家族(夫婦だけの家族や、夫婦と子どもだけで成り立っている家族)や単身世帯が増加
2.家族についての用語
配偶者…結婚相手のこと
血族…親子や兄弟姉妹、祖父母、孫など血のつながった家族のこと
姻族…配偶者の親子や兄弟姉妹などの血族
直系…家系図を書いたら縦のつながりになる家族のこと(親子や祖父母、孫など)
傍系…家系図を書いたら、横のつながりになる家族のこと(兄弟姉妹)
親等…血族や姻族のつながりの濃さを示したもの。直系は1世代上下すると1親等と数え、傍系は本人から同じ親までさかのぼって、そこから相手に下がって世代数を数える
例:
父親は1世代上がるので1親等、祖母は2世代上がるので2親等
姉は自分から1世代上の父母までさかのぼって、そこから1世代下がることになるので1+1 = 2親等
いとこは自分から2世代上の祖父母までさかのぼって、そこから2世代下がることになるので2+2 = 4親等
3.家族についての法律上の規定
家族については日本国憲法と、その精神にのっとって制定された民法で規定されている
「個人の尊厳と両性の本質的平等」(憲法第24条)が基本的な原則
a)親族の範囲
6親等内の血族と配偶者、3親等内の姻族
b)結婚
結婚は両性の合意のみにもとづいて成立(憲法第24条)=本人どうしの同意があればだれも止めることはできない
(ただし、未成年の結婚は父母の両方またはどちらか一方の同意が必要)
c)親権
父母が自分の子どもを保護し監督する権利のこと。
父母が共同で行い、子はその親権に服さなければならない。
d)遺産相続(民法で規定)
戦前では、「家」を中心とする家族制度がとられていて、長男がすべての財産を相続するとされていた
↓
現在は、遺言がない場合は配偶者が2分の1、残りの2分の1を子どもが均分相続(=均等に相続)