この問題でおさえたいこと
内閣の仕事が何か、議院内閣制とはどういう意味なのかをおさえよう!
解答
(1)イ (2)ウ
解説
(1)イは国会に認められた権利です。国政調査権とは、証人喚問をしたり、資料の提出を求めたりして、政治に関する調査を行う権利のことをいいます。
(2)政権を担当する党を与党、そうでない党を野党といいます。政権を担当するんですから、与党が内閣に加わっているはずで、野党は内閣には加わりません。
そして、「ポイントのまとめ」にもあるとおり、議院内閣制が日本ではとられており、内閣総理大臣や国務大臣の過半数は国会議員じゃないといけません。これらのことがきちんと表されているものはウです。
ポイントのまとめ
1.内閣の仕事
- 国会で決まった法律や予算にしたがって政治を行う
- 条約の締結(条約の承認は国会が行う)
- 予算を作成し、国会に提出
- 政令(法律を実施するために内閣がつくった命令や規則)の制定
- 法律案の提出
- 最高裁判所長官の指名、それ以外の裁判官の任命
- 天皇の国事行為に対しての助言と承認
※その他、国会に対して臨時国会を召集したり、場合によっては衆議院の解散をすることができます。
2.内閣と国会
・内閣は1人の内閣総理大臣と、その他の国務大臣(外務大臣、法務大臣など)から構成される
すべて文民(軍人ではない人のこと)でなければならない
・内閣総理大臣は国会から指名されて、天皇が任命する
国務大臣は内閣総理大臣が任命するが、過半数は必ず国会議員でなければならない
=内閣総理大臣は国会議員から選ばれ、内閣の過半数は国会議員によって構成
=内閣は国会によって生まれ、国会の信任によって成り立っている
このように、内閣が国会の信任によって成り立ち、国会に対して連帯して責任を負っている制度が議院内閣制
もし、衆議院で内閣不信任が議決されれば、内閣は10日以内に衆議院を解散するか総辞職しなければならない
(自分を信任してくれる国会に変えてしまうか、国会から信任される新しい内閣を作るかのどちらかということ)