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この問題のポイント

2直線が同じ平面になく、平行にもなっていないなら、その2直線はねじれの位置にある!

空間内の2直線は、「交わる」「平行である」「ねじれの位置にある」のどれかの関係になります。そして、「交わる」「平行である」の場合、その2直線は同じ平面上にありますが、「ねじれの位置にある」場合は同じ平面上にありません。ひとまず、ねじれの位置にある2直線とは、平行でもなく、交わってもいない2直線だということを、まずおさえましょう。

(1)直線$AR$ですが、これと平行の関係になっているのは直線$FS$です。直線$ES$は直線$FS$と点$S$で交わっていますから、直線$ES$と直線$FS$は平行ではありませんね?ということは、少なくとも直線$AR$と直線$ES$は平行ではありません。

次に交わっているかどうかですが、正六角柱の図を見てわかるとおり、交わってはいません。ということは、交わってもいなくて平行でもないわけですから、直線$AR$と直線$ES$はねじれの位置にある関係にあります。

同じ平面上にあるかどうかという観点から考えてもいいでしょう。直線$AR$と直線$FS$は平行なんですから、この2本は同じ平面上にあるといえますね。その同じ平面というのは、板という平面をその平行な2直線の上に置いたとき、どう置けば安定するかで考えるとわかりやすいと思います。

たとえば、直線$AR$と直線$FS$の2直線の上に置くならば、四角形$AFSR$のように置けば安定します。この四角形$AFSR$が、「同じ平面」というわけです。直線$ES$は、この四角形$AFSR$と点$S$で交わっているだけで、四角形$AFSR$上にあるというわけではありませんね?なので、同じ平面にないということで、ねじれの位置にあると考えることもできます。

(2)① 底面$ABCDEF$について、頂点$A$は除くわけですから、結局頂点$B$,$C$,$D$,$E$,$F$の5つの頂点のどれかを通るものを考えることになります。

そして、底面$PQRSTU$については頂点$R$を除きますから、たとえば頂点$B$を通るものについては、さらに頂点$P$,$Q$,$S$,$T$,$U$の5つのうちどれかも通ると考えることになります。頂点$C$を通るものについても、同様に頂点$P$,$Q$,$S$,$T$,$U$の5つのうちどれかも通ると考えられます。

つまり、頂点$B$,$C$,$D$,$E$,$F$の5つの頂点それぞれについて、頂点$P$,$Q$,$S$,$T$,$U$の5つをさらに通るというわけなので、求める直線は、
5×5 = 25本です。

② 交わる関係にある2直線は同じ平面上にあるはずですから、直線$AR$をふくむ平面にどういうものがあるかを考えてみましょう。直線$AR$をふくむ平面は、

この3つだけです。よって、直線$AR$と交わる直線は、直線$CP$,$BU$,$DQ$の3本です。

そして、直線$AR$と平行な直線は(1)で考えたとおり、直線$FS$であり、平行な直線はその1本しかありません。ねじれの位置にある直線とは、平行でもなく、交わってもいない直線ですが、平行な直線は1本で、交わっている直線は3本でした。

①で直線は25本あると求めたわけですから、ねじれの位置にある直線は
25-1-3 = 21本です。

答え.
(1)ねじれの位置にある
(2)
① 25本
② 交わる直線…3本   ねじれの位置にある直線…21本