この問題のポイント
全体の仕事量を1とおいて、1日分の仕事量を考える!
(1日分の仕事量)×(日数)を使って方程式をたてて考えよう!
今回の問題のような、仕事や作業についての計算をしていくうえでのコツは、全体の仕事量を1とおいて、1日でどれぐらいの仕事量ができるかというのを考えるということです。
今回の問題でも、全体の仕事量を1とすると、兄1人では18日で終えることができるわけなんですから、兄1人が1日でできる仕事量は1÷18日で\( \displaystyle \frac{1}{18} \)
同じように考えて、弟の場合は30日でしたから、弟1人が1日でできる仕事量は1÷30日で\( \displaystyle \frac{1}{30} \)
これで兄と弟それぞれが1日でできる仕事量がわかりました。ただし、2人でいっしょに仕事をするときはこの仕事量は変わるんですから、それも考えておきましょう。
兄は10%遅くなるわけですから、結果的に90%、すなわち0.9の分量しかできなくなるわけです。ということは、さっきの兄の仕事量の0.9だけになるので、
\( \displaystyle \frac{1}{18}×0.9 = \frac{1}{18}×\frac{9}{10} = \frac{1}{20} \)
弟は50%速くなるわけですから、0.5の分増えることになります。ということは、1.5倍になるということですから、
\( \displaystyle \frac{1}{30}×1.5 = \frac{1}{30}×\frac{15}{10} = \frac{1}{20} \)
どうやらいっしょに仕事をすると、2人とも同じ仕事量しかできないようですが、これで1日分の仕事量が求まりました。これらを使って方程式をたてていきましょう。
まず弟1人だけで$x$日仕事をしたんですから、$x$日でできた仕事量は
\( \displaystyle \frac{1}{30}×x = \frac{x}{30} \)
その後は兄と弟がいっしょに仕事をしたわけですが、これを何日したかについては書かれていません。ただ、弟が1人で始めたときから全部で14日かかったということはありますから、そこから考えると、2人がいっしょにした期間は$(14-x)$日です。この$(14-x)$日でされた仕事量は
\( \displaystyle (\frac{1}{20}+\frac{1}{20})×(14-x) = \frac{1}{10}×(14-x) \)
この2つが合わさって仕事が完成するので、全体の仕事量に達するということになります。全体の仕事量は1とおいていたわけですから、こういう方程式になるはずですね。
\( \displaystyle \frac{x}{30}+\frac{1}{10}×(14-x) = 1 \)
\( \displaystyle \frac{x}{30}+\frac{14}{10}-\frac{x}{10} = 1 \)
両辺(イコールの左側と右側両方)に30をかけると
\( x+42-3x = 30 \)
\( x-3x = 30-42 \)
\( -2x = -12 \)
\( x = 6 \)
よって、弟は1人で6日間仕事をしていたことになります。ただし、今回は「$x$の値を求めなさい」ということなので、答えを書く際は単純に\( x = 6 \)とするだけでOKです。
答え. \( x = 6 \)