この問題のポイント
xの増加量とyの増加量を考えて、それを公式にあてはめて方程式をつくろう!
「変化の割合」と問題文にありますが、変化の割合の公式は覚えてますでしょうか?下に書いてあるとおりになりますね。
(変化の割合) = | ($y$の増加量) |
($x$の増加量) |
そして、増加量は、(増加後の値)-(増加前の値)で求めることができます。
これを使って考えてみましょう。まず、$x$の値が2から$a$まで増加したときについて考えます。これは増加前が2、増加後は$a$になります。
$x$の増加量は、$a-2$ですね。
$y$の増加量についてですが、$x$が2のときの$y$の値は\( 2×2^2 = 8 \)、$x$が$a$のときの$y$の値は$2a^2$です。
よって、$y$の増加量は$2a^2-8$。
なので、変化の割合はこうなりますね。
\( \displaystyle \frac{2a^2-8}{a-2} \)
ここで、分子の$2a^2-8$ですが、なんとなく因数分解ができそうな感じがしますから、因数分解をしてみましょう。
\( \displaystyle \frac{2(a^2-4)}{a-2} \)
\( \displaystyle = \frac{2(a+2)(a-2)}{a-2} \)
すると、分母と分子に同じ$a-2$が出てきましたので、これを約分、つまり消してしまいましょう。すると、残るのは、
$2(a+2)$ …①
同じように、$x$の値が$a+3$から$a+5$まで増加したときについて考えます。
$x$の増加量は、\( a+5-(a+3) = 2 \)
$y$の増加量についてですが、
\( x = a+3 \)のときの$y$の値は、
\( 2(a+3)^2 \)
\( = 2(a^2+6a+9) \)
\( = 2a^2+12a+18 \)
\( x = a+5 \)のときの$y$の値は、
\( 2(a+5)^2 \)
\( = 2(a^2+10a+25) \)
\( = 2a^2+20a+50 \)
なので、$y$の増加量は、
\( 2a^2+20a+50-(2a^2+12a+18) = 8a+32 \)
よって、変化の割合は、
\( \displaystyle \frac{8a+32}{2} \)
\( = 4a+16 \)…②
①と②は等しいんですから、
\( 2(a+2) = 4a+16 \)
\( 2a+4 = 4a+16 \)
\( 2a = -12 \)
\( a = -6 \)
これは\( a≠2 \)を満たしてますから、これが正解となりますね。
(別解)
①の分数を因数分解して解きましたが、因数分解をしなくても解けます。その方法でもやってみましょう。
\( \displaystyle \frac{2a^2-8}{a-2} = 4a+16 \)
\( a≠2 \)ですから、\( a-2≠0 \)。つまり、分母は0ではないので、両辺に$a-2$をかけて分母をはらうことができます。なので、実際にそうすると、
\( 2a^2-8 = (4a+16)(a-2) \)
\( 2a^2-8 = 4a^2-8a+16a-32 \)
\( 2a^2+8a-24 = 0 \)
\( a^2+4a-12 = 0 \)
\( (a-2)(a+6) = 0 \)
\( a = 2,-6 \)
ただし、\( a≠2 \)だったはずですから、\( a = -6 \)。
ここでも同じように\( a = -6 \)と求まりました。
答え. \( a = -6 \)