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この問題のポイント

理由にあたる部分を探すときは、前後の部分をよく読み、特に原因・理由をあらわす接続詞や不定詞などに注目!

解答
問1(例)
① 隣に座ってほしくない
② 自分の隣の席
問2(例)
グリーンさんが自分の隣の席にスーツケースを置いていたから。
問3

問4(例)
ほかの旅行客全員が状況を見たり聞いたりしていたから。
問5

問6
1.F   2.F   3.F   4.T   5.F

解説

問1 過去の問題の解説にもあったとおり、「これ」などの指示語の内容は前に書かれていることが多いです。「彼(=グリーンさん)はこれをした」とあるので、グリーンさんの何かの行動を指しているということを頭において、前の部分をさかのぼって確認していきましょう。

すると、第1段落最後のグリーンさんのせりふより前の部分にput his suitcase on the seat beside him(彼(=グリーンさん)の隣の席にスーツケースを置いた)とあります。これで②の部分は答えることができます。

次に、①に入る、隣の席にスーツケースを置く理由を考えましょう。「これの理由を答えなさい」という問題では、その部分の前後の文章(とくに前の文章)を読むと答えが見つかることが多いです。

そこで、さっきのput his suitcase on the seat beside himを含む文より前の部分を読むと、He was happy when no one was sitting beside him.(だれも隣に座っていないとき、彼は幸せだった)とあります。これを参考にすると、①に答えることができますね?

問2 下線部の意味は「だれも彼(=グリーンさん)の隣に座らなかった」です。この理由、つまり、なぜだれも座らなかったのかですが、理由を答える問題なので、前の文章を読んでいきます。直前では、旅行客全員がほかの席に座っていたということが書かれているだけなので、もう少しさかのぼって読んでいきます。

すると、he did this(彼(=グリーンさん)はこれをした)とあります。何をしたのかは問1で見たとおり、グリーンさんが隣の席にスーツケースを置いたということですが、これは旅行客が座れなかった理由としてじゅうぶん成り立ちます。これを軸に解答をまとめるとよいでしょう。

問3 どの現在完了を使えばよいかという問題です。空所の直前に、(実際はいないが)グリーンさんの友だちを指すheとあるので、haveではなくhasを使うほうが適切です。この時点でアとウは不適ということになります。

また、have been to ~は「~へ行ったことがある、~へ行ったばかりだ」(=今は戻ってここにいる)、have gone to ~は「~へ行ってしまった」(=今はここにいない)というちがいがあります。友だちは今ここにいないという設定のうそをグリーンさんは言っているので、have gone to ~を使うほうが適切です。

問4 下線部の意味は「グリーンさんは何もすることも言うこともできなかった」です。これの理由、つまり、なぜどうすることもできなかったということで、また理由を答える問題が出ました。前の文章を読んでいくのがふつうですが、この下線部の直後にbecause(なぜなら)があります。

becauseは理由を言うときに使うものなので、この直後をまとめればOKです。このように、理由を言うときに使う語句があればその部分をまとめれば答えになります。理由を言うときに使う語句はほかにこのようなものがあります。

問5 隣の席にスーツケースを置いていたグリーンさんがそれをやめたという物語ですが、そのきっかけとなったのは一人の老人とのできごとでした。老人とのやりとりについて、各段落の要点を見ると、このようになります。

この流れからわかるのは、グリーンさんがうそをついたためにひどい目にあったということです。自分の言動のために自分自身が苦しむということを意味する「身から出たさび」が最も内容をよく表しています。

問6 1.「グリーンさんは友だちと電車で旅行することが好きでした」
第1段落の最初に、グリーンさんは電車で旅行することが好きだということが書かれていますが、「友だちと」ということは書かれていません。

2.「電車がとても混んでいたので、グリーンさんはスーツケースを自分の上のところに置きました」
第2段落の最初に、電車がとても混んでいたということが書かれていますが、he did thisとあり、問2の解説にあるように、グリーンさんは自分の隣の席にスーツケースを置いていました。

3.「ほかの旅行客全員がグリーンさんの隣に座ることをあきらめました」
第3段落の2文目で、一人の老人が座ったとありますので、全員が座ることをあきらめたわけではありません。

4.「一人の老人がグリーンさんの隣の席に座りました」
さっきの3.で解説したとおりであり、本文の内容に合っています。

5.「グリーンさんの友だちは電車が動き始める前に戻ってきました」
グリーンさんがスーツケースを置いて「友だちの席ですぐに戻ってきます」と言っていたのは問5でも解説したとおりうその話であり、実際は友だちといっしょに旅行していません。


全文訳

 グリーンさんは電車で旅行することがとても好きでした。電車で自分の隣にだれも座っていないとき、彼は幸せでした。彼は電車に乗りこむと、いつもスーツケースを自分の隣の席に置いて、「私の友だちの一人がこの席をとっています。彼は駅で何か買うために外にいます。彼はすぐに戻ってくるでしょう。」と言いました。

 ある日、電車がとても混んでいたとき、彼はこれをしました。ほかの旅行客が来てほかのすべての席に座りましたが、だれも彼の隣の席に座りませんでした。すると、一人の老人が着いて、グリーンさんのスーツケースを見て、「これはだれかの席ですか?」と言いました。「はい」とグリーンさんは答えました。「友だちの一人が私と旅行していて、彼は何か買いに行ってしまいました。彼はすぐに戻ってくるでしょう。」

 「わかりました。私はここに座りますが、あなたの友だちが戻ってきたらすぐに席をゆずります。」とその老人は言いました。彼はスーツケースを彼の上のところに置いて座りました。グリーンさんは何もすることも言うこともできませんでした。なぜなら、ほかの旅行客全員が見たり聞いたりしていたからです。

 数分が過ぎ、ベルが鳴り、そして電車が動き始めました。すると老人は突然飛びあがって言いました。「とても残念ですが、あなたの友だちは電車に乗ることができなかったと思います。彼のためにスーツケースを駅に置いていきましょう。」グリーンさんが彼を止めるために何か言う前に、彼はスーツケースを下ろして窓の外に投げ出してしまいました。

 グリーンさんは電車で旅行するとき、もう二度と自分の隣の席にスーツケースを置きませんでした。