この問題のポイント
人物の感情を呼び起こす理由となった行動・ことがらや、人物の表情の描写を読み取ろう!
解答
問1
( 1 )…イ ( 2 )…イ
( 3 )…ア ( 4 )…イ
問2
イ
解説
問1
( 1 )
この空所の直前にfelt(感じた)とあります。心情を読み取るには、その心情を起こす原因となった行動やことがらがあるはずなので、その部分をしっかりとらえましょう。
この空所を含んだ文はBecause(なぜなら~だから)とちょうど理由を述べるところから始まっていますね?読み進めていくと、「ほかの子どもたちが来ることができない」ということ、さらに「大いに苦しんだ」とありますね。
このようなネガティブなことがらで起こる感情ということになるわけなので、イの「悲しくゆううつだ」というのが入ることになります。ちなみに、blueは「青い」のほかに「ゆううつだ」の意味もあります。ほかの選択肢にも色名がありますが、ほかの色名はfeelとつながりません。
( 2 )
選択肢の単語を見ると、感情に関係するような単語が多いので、さっきのように、その感情を起こした原因をとらえていきます。
この空所の直前の文に、ペンギンが入ってきて「こんにちは」と少年に言ってきたことが書かれています。普通ではありえないこのようなことを目にしたわけなので、「驚いた」と考えることができます。
ちなみに、exciting(興奮させる)やinteresting(おもしろい)というものですが、この空所のある文の主語はthe boy(その少年)のため、これらの単語を空所に入れてしまうと、「その少年が興奮させるもの」「その少年がおもしろいもの」という意味になってしまうため、ここでは適しません。
( 3 )
この空所がある文のはじめでは「その少年は誰にも話さなかった」という内容のことが書かれています。because以下は「なんで話さなかったのか」という理由を示した部分ですね?その理由を示した部分にはbelieve him(彼(=少年)を信じる)とあります。
それを念頭に選択肢の単語を見ると、
- no one…誰も~ない
- someone…誰か
- everyone…みんな
- anyone…(疑問文で)誰も、(否定文で)誰も~ない
because以下ではnotなどの単語がないので肯定文になっていますが、「なんで話さなかったのか」ということとのつながりを考えると、「誰も信じない」と思ったからと考えるほうが適切なので、アのno oneが入るといえます。
( 4 )
選択肢の単語を見ると5W1Hの単語が多いということと、この空所がある文のはじめにasked(尋ねた)とあることから、少年がどういうことを友だちに質問したのかを考える必要があるようですね。
この空所がある文の直前に、友だちの学校かばんから何かが出ている描写がありました。それを見て質問したということは、少年はその学校かばんから出ていたものが気になったということです。さらに、空所より後の部分で、友だちがかばんの中身を見せたということも書かれています。
以上のことから、少年は「何」であったのかを尋ねたと判断できます。学校かばんから出ていたのが「何」かを尋ねたから、友だちはかばんの中身を見せることで答えとしたというわけです。
問2
下線部を含んだ文の直前に、try to cheer the little boy up(その小さな少年を元気づけようとする)とあります。cheer up(~を励ます、元気づける)という、感情に関係する表現がありますが、友だちが自分を元気づけようとしてくれたことに気づいたということが書かれているわけですね?
それを知って、下線部にあるように自分も悲しいと思っている人々を助けようとしたとあるわけなので、イの選択肢が正しいとわかります。
全文訳
昔々、とても重い病気になった小さな少年がいました。彼は一日中をベッドで過ごさなければならず、動くことができませんでした。ほかの子どもたちは彼の近くに来ることができなかったので、彼は大いに苦しみ、悲しくゆううつに感じていました。
彼ができることはあまり多くなく、窓から外を見ることだけしかできませんでした。時が過ぎ、彼の絶望感は増すばかりでした。ある日、彼が窓に奇妙な姿を見るまでは。それはソーセージサンドイッチを食べているペンギンでした。そのペンギンは開いた窓から入ってきて、少年に「こんにちは」と言い、振り返って、また出ていきました。
もちろん、少年はとても驚きました。窓の外側に、おむつをはいたサルが風船をふくらませているのを見かけたときも、彼はまだ何が起こっているのか考えていました。最初は、彼は自分のまわりで何が起こっているのか理解できませんでした。でもしばらくすると、ますます多くのおかしな見た目をしたキャラクターが窓の外側に現れたので、彼は笑うのを止めることができなくなりました。
タンバリンをたたいているブタや、トランポリンの上を跳んでいる象、めがねをかけて政治について話している犬を見て誰も笑わずにはいられませんでした。その小さな少年は、誰も信じないと思ったので、このことを誰にも話しませんでした。でも、彼は気にしませんでした。なぜなら、それらの奇妙なキャラクターが喜びを自分の心と体に戻してくれたからです。すぐに彼の健康状態は良くなり、再び学校に戻ることができました。
そこで、彼は友だちに話しかけ始め、彼らに自分が見た奇妙なこと全部を話しました。彼が親友に話している間、彼は友だちの学校かばんから何か出ていることに気づきました。その少年は友だちにそれが何か何度も尋ね、ついに友だちはかばんの中身を見せなければならなくなりました。そのかばんの中には、小さな少年を元気づけようと親友が使っていた仮装グッズすべてがあったのです!
そしてその日から、その小さな少年は、悲しく孤独に感じているほかの人たちを助けるために、いつも最善を尽くすようになりました。