この問題でおさえておきたいこと
一次電池と二次電池のちがいと具体例、さまざまな電池の特徴をつかもう!
解答
(1)
① 二次
② 一次
③ リチウムイオン電池
(2)
イ,エ
(3)
① (例)うすい水酸化ナトリウム水溶液を使えば電流が通りやすくなるから。
② 空気
③ 酸素,水素
④ ① 電気 ② 燃料電池
(4)
① (例)ぼろぼろになっている。
② イ
③ 木炭側
重要事項のまとめ
・木炭を使った電池
木炭に食塩水をしみこませたろ紙を巻き、さらにそれをアルミニウムはくで巻いて作られた電池。木炭とアルミニウムはくに導線をつなげると電流が流れる。
食塩水によってアルミニウム原子がイオンを失ってアルミニウムイオンになる($\ce{Al -> Al^3+ + 3e-}$)
↓
電子は導線を使って木炭(炭素)のほうへ移動する
電子の流れと電流の流れは逆なので、アルミニウムは-極(負極)、炭素は+極(正極)となる。
・燃料電池
水素と酸素から水ができる($\ce{2H2 + O2 -> 2H2O}$)ときの化学エネルギーを電気エネルギーとして取り出した装置を燃料電池という。
生じる物質が水だけなので環境にやさしいという利点がある。
・一次電池と二次電池
使うと電圧が低下し、使えなくなる電池を一次電池という。充電はできない。
例:マンガン乾電池、アルカリ乾電池など
充電ができる電池を二次電池という。
例:リチウムイオン電池(携帯電話や携帯ゲーム機などに利用)、鉛蓄電池(自動車のバッテリーなどに利用)など
解説
(1)「重要事項のまとめ」を確認してください。
(2)アについては、マンガン乾電池は充電ができない一次電池なので誤りです。また、ウについては、ニッケル水素電池は充電ができる二次電池なので「充電できず使い捨て」という部分が誤りです。
(3)① 水の電気分解をするうえで、純粋な水は電気を通しにくいので電気分解ができません。そこに水酸化ナトリウムを加えると電気が通りやすくなり、電気分解ができるようになります。この電流の通りにくさをふまえた解答になっていればよいでしょう。
② 水の電気分解によって水素と酸素が発生すると、ペットボトル内の気圧が上がります。すると、ペットボトルの中にもともと入っていた空気が押し出されます。はじめに生じたせっけんの泡の中に含まれているのは、この押し出された空気です。火を近づけても燃えなかったのはこのためです。
③ ペットボトルの中にもともと入っていた空気が出た後は、電気分解によって発生した水素と酸素が出てきます。これがせっけんの泡の中に含まれていたから、火を近づけると音を出して燃えたわけです。
④ 発光ダイオードと電極を導線でつなぐと、ペットボトルの中にたまった水素と酸素が結合して水になるという化学反応を起こします。このときに発生する化学エネルギーの一部が電気エネルギーとなって電流が流れ、これにより発光ダイオードが光ります。
まさに「重要事項のまとめ」で説明された燃料電池のしくみというわけですね。
(4)① 食塩水の影響でアルミニウムがアルミニウムイオンに変化していっているわけなので、アルミニウムはくはどんどんぼろぼろになっていきます。
② この電池は、「重要事項のまとめ」のとおり、まずアルミニウムがアルミニウムイオンとなることから始まります。
この化学変化により化学エネルギーが発生します。そして、この反応によって電子が流れるわけなので、化学エネルギーから電気エネルギーに変化したということになります。この流れになっている選択肢はイしかありません。
③ 「重要事項のまとめ」にあるとおり、+極は木炭側です。電池では電子を受け取るほうが+極になります。