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この問題でおさえておきたいこと

〇〇アンモニウムや炭酸水素ナトリウム、クエン酸がからむ反応はまわりからの熱を吸収する反応!
その他にまわりに熱を放出する反応もある!

解答
(1)
$\ce{2H2 + O2 -> 2H2O}$
(2)
容器内の温度は上がる,反応は発熱反応
(3)
1:16
(4)
ア,エ

重要事項のまとめ

・化学変化と熱

化学変化には、物質から熱が出て反応する発熱反応と、逆に周囲から熱を吸収する吸熱反応の2種類がある
発熱反応では、周囲の温度が上がり、吸熱反応では周囲の温度が下がる
この化学変化により、放出されたり吸収されたりする熱のことを反応熱という

・吸熱反応

吸熱反応として、たとえばこのような化学変化がある

1.塩化アンモニウムと水酸化バリウムでアンモニアが発生する反応
このような「〇〇アンモニウム」という物質が関係している反応は吸熱反応である

化学反応式は$\ce{2NH4Cl + Ca(OH)2 -> 2NH3 + CaCl2 + 2H2O}$
$\small{\ce{2NH4Cl + Ca(OH)2 -> 2NH3 + CaCl2 + 2H2O}}$

2.炭酸水素ナトリウムの分解
(分解して炭酸ナトリウム,水,二酸化炭素が発生する)

3.クエン酸と炭酸水素ナトリウムで二酸化炭素が発生する反応
このようにクエン酸が関係している反応は吸熱反応である

・発熱反応

発熱反応として、たとえばこのような化学変化がある

1.鉄と酸素の化合(酸化)
化学かいろはこの発熱を利用したもの

化学反応式は
$\ce{Fe + O2 -> Fe3O4}$

2.鉄と硫黄の化合

化学反応式は
$\ce{Fe + S -> FeS}$

3.中和反応
(酸とアルカリの反応)

解説

(1)水素($\ce{H2}$)と酸素($\ce{O2}$)が化合して水($\ce{H2O}$)ができるということを化学反応式であらわします。

$\ce{O2}$は酸素原子2個ですが、$\ce{H2O}$は酸素原子1個ですので、化学反応式の右辺にある$\ce{H2O}$についても酸素原子が2個になるよう、$\ce{2H2O}$とします。すると、化学反応式の右辺にある水素原子が4個になりますので、左辺の$\ce{H2}$についても$\ce{2H2}$として、数を合わせます。

(2)水素と酸素の化合は発熱反応で、これが起こると周囲の空気の温度が上がります。

(3)もともと水素が20mg(=0.02g)あり、反応の結果、水が0.18gできたので、酸素は0.18-0.02 = 0.16gあったことになります。その酸素0.16gの体積は問題文のとおり112mLです。一方、水素の体積は224mLなので酸素と同じ体積112mLになったら、質量は半分になるので、0.02÷2 = 0.01gです。

同じ体積なら同数の気体が含まれるなら、気体分子の個数も同じはずです。ということは、気体分子の質量の比も同じ体積どうしでの質量の比で考えればよいはずなので、求める比は、
0.01:0.16 = 1:16

(4)ア:塩化アンモニウムと水酸化バリウムによりアンモニアを発生させる化学反応です(この2つの物質でもアンモニアが発生します)。「重要事項のまとめ」にあるとおり、「〇〇アンモニウム」という物質が関係しているので吸熱反応です。

イ:鉄と硫黄の化合なので、「重要事項のまとめ」にあるとおり発熱反応です。

ウ:鉄と酸素の化合(酸化)なので、「重要事項のまとめ」にあるとおり発熱反応です

エ:酸化銀の熱分解ですが、これは吸熱反応です。発熱反応では化学変化が起こると変化といっしょに熱が発生しますが、吸熱反応は化学変化を起こすために熱が必要です。酸化銀を分解するためには熱が必要なので吸熱反応というわけです。おそらくこれが一番判断が難しいものだったかと思われます。