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この問題でおさえておきたいこと

固体から液体になるときの温度が融点で液体から気体になるときの温度が沸点!
加熱しても融点と沸点の温度でしばらく一定になる!

解答
(1)
t1の温度…融点   温度は0℃
t2の温度…沸点   温度は100℃
(2)
B~C間…イ   D~E間…エ
(3)
B~C間…融解   D~E間…沸騰
(4)(例)
加えられた熱が固体から液体に、または液体から気体に変化させるのに使われているから。
(5)(例)
より多くの熱を蓄えられるという性質。(18字)

重要事項のまとめ

・状態変化と温度

物質を加熱しつづけるとする
固体を加熱する

固体から液体になりはじめる(融解
固体から液体になりはじめる、このときの温度を融点という
固体を液体に変化させている最中なので、固体と液体がまざった状態であり、温度は一定のままである

液体になる

液体から気体になりはじめる(沸騰
液体から気体になりはじめる、このときの温度を沸点という
液体を気体に変化させている最中なので、液体と気体がまざった状態であり、温度は一定のままである

気体になる

※温度に関係なく液体の表面から気体に変わっていくことを蒸発といい、表面だけでなく内部からも気体に変わっていくことを沸騰といいます。

・融点と沸点について

物質によって、融点と沸点はきまっている
そのため、物質の量は変わっても、固体から液体に、または液体から気体に変化するのにかかる時間は変化するが、融点と沸点となる温度は同じである

解説

(1)t1は氷がとけて水になる温度、t2は水が水蒸気になるときの温度です。つまり、t1は水における固体から液体になる温度、t2は水における液体から気体になるときの温度です。

(2)Aではまだ固体だった状態が、Bで液体になりはじめてだんだん液体へと変化していき、Cで完全に液体になります。そのまま加熱され、Dで気体になりはじめてだんだん気体へと変化していき、Eで完全に気体になります。つまり、B~C間とD~E間では2つの状態がまざった状態ということになります。

(3)「重要事項のまとめ」を確認してください。

(4)融点や沸点の温度になるとしばらく温度が変化しないのは、加えられた熱が状態変化に使われるからです。たとえば、固体から液体に変化するときは、物質を構成する粒子どうしのつながりをゆるくするため、液体から気体に変化するときは、物質を構成する粒子どうしのつながりを切り離すために使われます。

理由を簡潔に述べればいいので、解答としては、熱の使いみちが「状態変化」だということを述べていればじゅうぶんです。「固体から液体への変化や、液体から気体への変化」と具体的に書いてもいいでしょう。

(5)グラフを見ると、C~D間のほうがA~B間やE~F間とくらべてゆるやかになっていますね?C~D間は液体(=水)の状態なんですから、これは言いかえると、水の状態だと温度変化が小さいということであり、つまり温まりにくいということになります。

物質の温度を1℃上げるのに必要な熱量を熱容量といいます。水は氷や水蒸気より熱容量が大きい、すなわち熱が蓄えられやすいので温まりにくいのです。ただし、熱容量は理科の授業で習わないうえ、解答は20字以内という条件なので、水の温まりにくさか、または熱の蓄えやすさを述べればよいかと思います。