この問題でおさえておきたいこと
化学変化で関係する物質の質量の比は、いつも一定!
解答
(1)$\ce{2Mg + O2 -> 2MgO}$
(2)1.6g
(3)質量保存の法則
(4)0.6g
(5)3.0g
重要事項のまとめ
・化学変化の質量の比
化学変化で関係する物質の質量の比は、いつも一定である
例1:
銅と酸素が化合すると酸化銅ができる。
このとき、化合で結びつく銅と酸素の質量の比は4:1
※よって、反応前の銅の質量と、反応後にできる酸化銅の質量の比は4:5となります。
例2:
マグネシウムと酸素が化合すると酸化マグネシウムができる。
このとき、化合で結びつくマグネシウムと酸素の質量の比は3:2
※よって、反応前のマグネシウムの質量と、反応後にできる酸化マグネシウムの質量の比は3:5となります。
解説
(1)マグネシウム($\ce{Mg}$)と酸素($\ce{O2}$)が化合して酸化マグネシウム($\ce{MgO}$)ができるということを化学反応式であらわします。
$\ce{Mg}$はマグネシウム原子1個ですが、$\ce{O2}$は酸素原子2個ですので、化学反応式の右辺にある$\ce{MgO}$についても酸素原子が2個になるよう、$\ce{2MgO}$とします。すると、化学反応式の右辺にあるマグネシウムが2個になりますので、左辺の$\ce{Mg}$についても$\ce{2Mg}$として、数を合わせます。
(2)4回目以降は質量に変化がありません。ということは、4回目で2.4gのマグネシウムがすべて酸素と完全に化合してしまったということになります。4回目で粉末は4.0gになっているので、化合した酸素は、
4.0-2.4 = 1.6g
(3)質量保存の法則とは、化学変化の前後で全体の質量が変化しないことを示したものです。化学変化に関係するマグネシウムと酸素の質量を合わせたものがそのまま増減することなく酸化マグネシウムの質量になるという計算ができるのは、この法則が根拠です。
(4)化合するマグネシウムと酸素の質量の比は、(2)の計算より、
2.4:1.6 = 3:2
(これは「重要事項のまとめ」に書かれた内容とも一致します)
表より、1回熱したときに化合した酸素は、
2.8-2.4 = 0.4g
よって、化合したマグネシウムの質量を$x$gとすると、
\( x:0.4 = 3:2 \)
これを解くと、\( x = 0.6 \)g
(5)(4)と同じように考えてみましょう。3回熱したときに化合した酸素は、
3.6-2.4 = 1.2g
よって、化合したマグネシウムの質量を$y$gとすると、
\( y:1.2 = 3:2 \)
これを解くと、\( y = 1.8 \)g
ただし、この問題では、求めるのは酸化マグネシウムの質量です。酸化マグネシウムの質量はマグネシウムと酸素の質量の和に等しいので、
1.8+1.2 = 3.0g