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この問題でおさえておきたいこと

オームの法則は電圧(V) = 電流(A)×電気抵抗(Ω)!
電流や電気抵抗を求めるときはこの公式を変形すればよい!

解答
(1)図1…234Ω   図2…250Ω
(2)6Ω
(3)記号…イ   Rの値…244Ω
(4)ウ
(5)図2
(6)①…イ   ②…ア

重要事項のまとめ

・電気抵抗

電気抵抗とは電流の流れにくさをあらわす量のことで、単位はΩ(オーム)

オームの法則

回路を流れる電流の強さは、加えた電圧に比例する(つまり、電圧を大きくするほど、流れる電流は強くなるということ)。式であらわすと、このようになる。

電圧(V) = 電流(A)×電気抵抗(Ω)
電流(A) = 電圧(V)
電気抵抗(Ω)
電気抵抗(Ω) = 電圧(V)
電流(A)

解説

(1)電流の単位がmAとなっているので、Aに変換することに注意して、オームの法則の公式を利用すると、
図1の電気抵抗は\( \displaystyle \frac{11.7〔V〕}{0.05〔A〕} = 234〔Ω〕 \)
図2の電気抵抗は\( \displaystyle \frac{12.0〔V〕}{0.05〔A〕} = 250〔Ω〕 \)

(2)電池の電圧は12.0Vなのに、電圧計が計測したのは11.7Vしかないということは、電流計のところで12.0-11.7 = 0.3Vの電圧がかかってしまったということになります。そして、電流計のところで流れた電流も、表にあるとおり50.0mA = 0.05Aのはずですから、オームの法則により、電気抵抗は\( \displaystyle \frac{0.3}{0.05} = 6 \)Ωと求まります。

(3)図2の回路では、電流計と抵抗器rは直列の形になっています。直列回路全体の電気抵抗は、それぞれの電気抵抗をたした値になるんですから、図2の回路全体の電気抵抗は$(R+X)$Ωとなります。

そして、図2の回路に流れる電流は48.0mA = 0.048Aなんですから、図2の回路全体を流れる電圧は、オームの法則の公式から考えると、$0.048(R+X)$です。これが電圧計が指し示した12.0Vという数値になるんですから、それを表したイが正しい関係式ということになります。

これを利用して$R$の値を求めると、(2)で$X = 6$と求まったので、
\( 12.0 = 0.0480(R+6) \)
\( 0.048(R+6) = 12 \)
\( R+6 = 250 \)
\( R = 244 \)

(4)図1の回路では、電圧計と抵抗器rは並列の形になっています。並列回路全体の電圧は、それぞれの電気抵抗のところの電圧と等しいです。よって、電圧計、抵抗器rそれぞれの電圧は11.7Vです。

そして、並列回路全体の電流の強さは、それぞれの電気抵抗のところの電流の強さをたした値です。よって、
電圧計のところの電流は\( \displaystyle \frac{11.7}{Y} \)A
抵抗器rのところの電流は\( \displaystyle \frac{11.7}{R} \)A

これをたしたものが、図1の回路に流れる電流50.0mA = 0.05Aですから、それをあらわしているウが正しい関係式ということになります。

(5)(3)で抵抗器rの電気抵抗は244Ωと求まりました。(1)で求めた値との誤差を調べてみると、
図1…244-234 = 10Ω
図2…250-244 = 6Ω
図2のほうが誤差が小さいので、図2のほうがより正確に求めていることができています。

(6)図2のほうが抵抗器rの電気抵抗が正確に求まるので、その図を見ながら考えます。電流計のところで電流が流れにくくなってしまうと、抵抗器rのところに流れる電流のほうに影響が出てしまって、正しい電気抵抗が計算できなくなってしまいます。

「重要事項のまとめ」にあるとおり、電気抵抗とは電流の流れにくさをあらわす数値です。電流計のところでは電流が流れやすくならないといけませんから、電流計自身の電気抵抗は小さければ小さいほどいいですね。

そして、図2を見ると、電圧計のところに電流が流れやすくなってしまうと、抵抗器rのほうに流れる電流が少なくなってしまい、電気抵抗が正しく計算できなくなります。よって、電圧計のほうには電流が流れないようにしたほうがいいので、電圧計自身の電気抵抗は大きいほうがいいということになります。