この問題でおさえておきたいこと
鉄と硫黄の化合で硫化鉄ができることを確認しよう!
塩酸をかけたら発生する硫化水素の性質も要確認!
解答
(1) あ …黒 い …$\ce{FeS}$
(2)(例)鉄と硫黄が化合することによって、もともとの鉄や硫黄とは性質が異なる硫化鉄になったから。
(3)イ
(4)物質の名前…鉄 残る質量…0.5g
重要事項のまとめ
・化合
2種類以上の物質が結びついて、別の1種類の物質ができること。
・鉄と硫黄の化合
鉄と硫黄が化合すると硫化鉄という物質ができる
(化学反応式にすると、$\ce{Fe + S -> FeS}$)
鉄は磁石につくが、硫化鉄は磁石につかない
また、硫化鉄にうすい塩酸を加えると、卵がくさったようなにおいのする硫化水素が発生する
解説
(1)化学式では、「~化」という部分の元素記号は後ろに書きます。ですから、「硫化鉄」の場合は「鉄」の元素記号$\ce{Fe}$を先に書き、「硫化」と書かれた「硫黄」の元素記号$\ce{S}$は後に書かれます。
(2)解答のチェックポイント
- 指定された2語を使っているか
- 化合することによってできる物質は、もともとの物質と性質が違うものであることが示されているか
(3)試験管Aでは化合が起こったので、硫化鉄ができあがっています。よって、発生する気体は硫化水素です。
一方、試験管Bでは混ぜただけで化学変化は起きてませんから、硫化鉄はできてません。発生する気体は水素となります。
石灰水を白くにごらせるのは二酸化炭素ですから、今回の実験では発生することはありません。
(4)鉄と硫黄が7:4で反応するんですから、硫黄のほうが少ない量ですむはずです。ということは、余ってしまうのは鉄のほうだと考えられます。
そこで、反応する鉄の質量を$x$gとして、硫黄は全部反応に使われるはずですから、
\( 7:4 = x:6.0 \)
\( 4x = 42 \)
\( x = 10.5 \)
つまり、反応に使われる鉄の質量は10.5gなんですから、反応せずに残ってしまう鉄は
11.0-10.5 = 0.5gです。