この問題でおさえておきたいこと
no other ~(any other ~)を使うパターンとnothing(anything)を使うパターンに慣れよう!
解答
(1)any,other,bird
(2)No,other,boy
(3)as(またはso),as
(4)Nothing
解説
(1)「ダチョウは世界で最も大きな鳥です。」
書き換える前の文は最上級の文ですが、書き換えた後の文では比較級が使われています。than(~より)もありますから、何かと比べていることがよりはっきりしますね?しかし、もともとは最上級を使って「最も大きい」としているんですから、どんな鳥よりも大きいはずですね。
なので、最上級の文は〈比較級+than any other ~〉という形に書き換えができます。anyはここでは「どの」という意味で、otherは「他の」という意味なので、「他のどの~よりも」ということをあらわします。
つまり、「ダチョウは世界で他のどの鳥よりも大きいです」という文をつくればいいわけです。ちなみに、any otherの後につづく名詞は必ず単数形ということに注意です。だから、any otherの後につづけるbirdは必ず単数形にします。
(2)「彼はクラスの中で最も背が高い少年です。」
この問題も書き換える前の文は最上級の文です。そして書き換えた後の文で比較級が使われていますが、この問題ではthan he(彼より)と、比べている相手が「彼」になっています。しかし、「彼」は一番背が高いんですから、それよりも背が高い人は他にはいないはずですね?
ということは、他に背が高い人がいるということを否定しないといけないはずです。そこで、〈No other ~+比較級+than ●●〉という形の文に書き換えるというわけです。otherは「他の」という意味でしたから、これで「●●より…な他の~はいない」ということをあらわすわけです。
この問題では、「彼より背の高いクラスの他の少年はいない」ということをあらわせばいいので、No other boyを文の最初に持ってきたらいいというわけです。ここでも、No otherの後につづく名詞は必ず単数形ということに注意です。
(3)「大阪には日本の他のどの都市よりも橋が多くあります。」
さっきの(1)にて出題された〈比較級+than any other ~〉の形になっています。「他のどの都市よりも橋が多い」ということですから、意味することは「大阪は橋が最も多い都市だ」という最上級と同じ内容ということになりますね。
そして、書き換えた後の文は(2)と同じNo other ~で始まっています。この後に〈比較級+than ~〉という部分があるかと考えちゃいますね?ところが、そう思って文を見ても、比較級になっている部分がありません。
No other ~が最初にある場合、〈No other ~+as 原級 as ●●〉という形の文への書き換えもできます。〈as 原級 as〉は「…と同じくらい」ですから、「●●と同じくらい…な他の~はいない」ということをあらわせるわけです。この意味でも内容としては最上級とほぼ同じですよね。
ですから、「大阪と同じくらい橋が多い日本の他の都市はない」ということで、〈as 原級 as〉の表現を使うために両方の空所にasを入れるといいですね。ちなみに、〈so 原級 as〉でも「…と同じくらい」という意味ですから、soとasを空所に入れてもOKです。
(4)「健康は他のどのものよりも重要です。」
この問題でも〈比較級+than any other ~〉の形がありますから、実質、意味することは最上級と同じです。しかし、今までの問題では「他のどの鳥よりも」とか「他のどの都市よりも」など、なんらかの名詞がありましたが、今回は「他のどのものよりも」とかなりあいまいな言葉がきています。
そして、書き換えた後の文を見ると、than health(健康よりも)と文末にあり、さっきの(2)と似たパターンになっています。書き換えた後の文でも比較級がありますから、〈No other ~+比較級+than ●●〉という形を使いたいところですが、No otherにつづける名詞がありません。(そもそも空所は1個だけなのでNo otherを使うと空所が足りません)
このような具体的な名詞がないときは、〈Nothing+比較級+than ●●〉や〈Nothing+as 原級 as ●●〉と書き換えできます。nothingは「何も~ない」という意味なので、「●●より…なのは何もない」「●●と同じくらい…なのは何もない」という解釈になり、No otherの後に名詞をつづける必要もありません。
なお、この問題の書き換える前の文でany other thingとありましたが、nothingを使って書き換えるような問題ではany other ~ではなくanything else(ほかの何でも)が使われることが多いです。
今回の解説では、いろいろな文の形が登場して頭の中が混乱しそうですから、まとめてみました。
①具体的な名詞がある場合
This is the longest pencil.
(これは最も長い鉛筆です。)
1.〈比較級+than any other ~〉…「他のどの~よりも…だ」
This is longer than any other pencil.
(これは他のどの鉛筆よりも長いです。)
2.〈No other ~+比較級+than ●●〉…「●●より…な他の~はいない」
No other pencil is longer than this.
(これより長い他の鉛筆はありません。)
3.〈No other ~+as[so] 原級 as ●●〉…「●●と同じくらい…な他の~はいない」
No other pencil is as[so] long as this.
(これと同じくらい長い他の鉛筆はありません。)
②具体的な名詞がない場合
Life is the most precious of all.
(命はすべての中で最も貴重です。)
1.〈比較級+than anything else〉…「他の何よりも…だ」
Life is more precious than anything else.
(命は他の何よりも貴重です。)
2.〈Nothing+比較級+than ●●〉…「●●より…なのは何もない」
Nothing is more precious than life.
(命より貴重なものは何もありません。)
3.〈Nothing+as[so] 原級 as ●●〉…「●●と同じくらい…なのは何もない」
Nothing is as[so] precious as life.
(命と同じくらい貴重なものは何もありません。)