この問題でおさえておきたいこと
少し形が難しい受身形でも、形が変わっているのはbe動詞だけということをおさえよう!
解答
- (The window was not broken by)that boy.
- These(books should be read by the students)before taking the teacher's class.
- (Kyoto has been visited by many tourists for)centuries.
- A(new picture was being drawn by)the famous artist.
- Our(teacher is looked up to by)all the students.
解説
1.「その窓はあの男の子によって壊されたのではない。」
be動詞だとか、brokenという過去分詞、byという単語、これらが並べかえる語句で与えられているということは、これは受身形を使った文を作らなければならないと推測できます。受身形の基本形はbe動詞+過去分詞ですね。
しかし、ほかにもnotという単語も与えられています。受身形の否定文は、ふつうのbe動詞の否定文と同じ要領でつくればOKです。
すなわち、be動詞のあとにnotをおけばいいので、「解答」に書かれた文になるわけです。
ちなみに、受身形の疑問文も、ふつうのbe動詞の疑問文とつくりかたは同じで、be動詞を主語の前に持っていきます。
例:
He was in Tokyo. |
↓ |
Was he in Tokyo? |
The window was broken by him. |
↓ |
Was the window broken by him? |
2.「これらの本は、その先生の授業を受ける前に、生徒に読まれるべきである。」
1.と同じ理由で、並べかえる語句から受身形をつくることが予想されます。
ただし、そのほかにshould(~すべき)という単語もありますね。shouldは、canなどと同じ助動詞とよばれるものです。この助動詞は、必ず、主語と動詞の間、すなわち、「誰が」を言っている部分と「どうする」を言っている部分の間に入れるわけです。
今回は、These「これらの」の後につづくと考えられるのがbooks(本)しかないので、「これらの本」が主語です。「どうする」の部分、つまり動詞ですが、今回は受身形の「読まれる」にあたりそうですね。なので、shouldは「これらの本」と「読まれる」の間に入れることになります。
さて、shouldなどの助動詞の後は必ず原形がこないといけません。今回は、shouldの後につづくのが受身形ですが、原形にしないといけないのは、be動詞の部分だけで大丈夫です。
よって、shouldの後はbe readとなります。あとは、「誰によって」読まれるのかを書けば完成です。
3.「何世紀にもわたって、京都は多くの旅行者から訪れられている。」
並べかえる語句をよく見ると、hasやbeenがあって、現在完了の形がありますね。ただ、ほかにvisitedというものもあります。そして、byというのがまたありますから、ここでも受身形が作られそうですね。
ということは、この問題では、現在完了と受身形の2つの形を同時に作らなければなりません。ふつうの受身形なら簡単に作れますが、現在完了形にした受身形はどう作ったらいいでしょう?
まず、ふつうの受身形ならばどういう形になるでしょう?「訪れられる、訪問される」はbe visitedという形になりますね。(be動詞+過去分詞です。be動詞は一応beとしておきます。)
現在完了形の受身形は、このbe動詞の部分だけをいじって現在完了形にするんです。つまり、have been visitedとするわけです。
こういう過程でつくられるので、現在完了の受身形はhave been+過去分詞となります。この問題では、訪れられるのは京都なので、主語がKyotoです。よって、現在完了はhaveではなく、hasを使った形で、Kyoto has been visitedという書き出しとなります。
4.「1枚の新しい絵が有名な芸術家によって描かれていた。」
並べかえる語句のなかにing形がありますね。これでまず一番に思いつくのは進行形ではないでしょうか?ただ、そのing形になっているのは、beingとあるように、be動詞です。ほかにも、drawnという過去分詞があったり、byがあったりしますから、また受身形が作られることも推測できます。
ですので、この問題では、進行形と受身形の2つの形を同時に作る必要がありそうです。さっきの完了形と同じ要領で考えていきましょう。
ふつうは、受身形はbe動詞+過去分詞ですから、be drawnとなります。これで「描かれる」という受身形ができます。
さっきの現在完了の受身形とまったく同じで、進行形の受身形は、be動詞の部分だけをいじって進行形にします。よって、is being drawnとなるのです。
こういう過程なので、進行形の受身形はis(am,areのときもある) being+過去分詞となります。この問題では、描かれるのは絵ですね。なので、A picture is being drawnという書き出しとなります。
そこから考えて、new「新しい」という単語は、「新しい絵」ということで、A new pictureという位置になることも、納得でしょう。
このように、進行形の受身形でも、完了形の受身形でも、または、助動詞が入っても、その影響を受けるのは、be動詞の部分だけで、そこだけを変えればよいということを頭に入れておきましょう!
5.「私たちの先生はすべての生徒たちから尊敬されている。」
受身形が使われるだろうと推測されるのは、1.~4.で説明したのと同じ理由です。そして、この問題では、look up to ~「~を尊敬する」という熟語を知っているかがポイントとなります。
このような熟語を使った受身形では、熟語はひとかためにして受身形をつくります。よって、Our teacher is looked up toという受身形になります。
最後に、誰によって尊敬されているかを述べるので、by all the studentsをつけます。よって、解答にある文ができあがります。
to byと前置詞が2つつづいて変な気がするかもしれませんが、こういう理由でなるわけです。
ちょっと重要なその他の熟語
2.before ~ing : ~する前に
3.for centuries : 何世紀もの間