この問題のポイント
つづりの長い語に対してはmoreやmostを使う!
goodやwell、manyやmuchなどの比較級・最上級は不規則な変化をする!
解答
(1)ウ (2)ア (3)エ
(4)エ (5)エ (6)ア
解説
(1)「このドレスはあなたのものより美しいです。」
この文の後ろのほうにthan yoursとあります。「あなたのものより」という意味であり、何かと比べていることがわかります。比べているということは、この文では比較級を使うということがわかります。選択肢を見ると、どれもbeautiful(美しい)を使っているので、これの比較級を考えることになります。
ふつう、比較級では語尾にerをつけるんですが、beautifulは少し覚えにくいほどつづりが長いですよね?つづりが長い単語の比較級ではerを語尾につけず、moreを前におくだけで大丈夫なんです。よって、beautifulerなんてややこしい単語にしなくて大丈夫で、more beautifulとすれば比較級になるわけです。
ちなみに、erをつけずにmoreを前において比較級にするという単語には、ほかにfamous(有名な)、popular(人気のある)、interesting(おもしろい)、difficult(難しい)、expensive(高価な)などがあります。
「つづりが長い」と言われてもどれぐらいからが長いのかがわかりにくいですよね?完璧な基準はないんですが、6文字以上の単語ならば比較級にはmoreを使うという見分け方でだいたい対応できることでしょう。
(2)「3つのなかでどれが一番難しい問題ですか?」
この文の後ろのほうにof the three(3つのなかで)とあります。〈of the+数〉として「~のなかで」という意味をあらわす表現は最上級を使った文でよく見られるものですね?よって、最上級にするにはどうすればいいかを考えることになります。
difficultは(1)の解説にあったとおり、つづりが長いので比較級はmoreを使います。そのようなつづりが長い単語の最上級ではestを語尾につけず、the mostを前におくことになります。つまり、difficultの比較級はmore difficult、最上級はthe most difficultになるわけです。
なので、(1)と(2)の解説をまとめると、つづりが長い単語の比較級はmore、最上級はthe mostを前におくということになります。
(3)「この本にはあの本より多くの絵があります。」
この問題にもthan(~より)が使われていますから比較級が必要になります。ところが、ア~ウの選択肢を見ると、アは「(数えられないものについて)多くの」、イは「大きな」、ウは「(数えられるものについて)多くの、たくさんの」という意味の単語で、比較級でもないふつうの形になっていますね?
そして、エを見るとさっきの(1)でも見かけたmoreがあります。実は、manyやmuchの比較級はmore、最上級はthe mostという形になります。erやestを使うなんてことにはならず、不規則な変化をしているうえ、moreやmostにはこういう役割もあったんですね。よって、この問題の答えはエです。
ここではpicture(絵)という数えられるものが空所の後につづいているんで、many picturesで「多くの絵」という意味になります。このmanyを比較級にしてmoreとすればいいわけですから、正解はエとなるわけです。
(4)「彼女はクラスのすべての生徒のなかで一番上手にピアノを弾くことができます。」
空所の直前にtheがあること、そして空所の後ろにはof all the students(すべての生徒のなかで)というのがあることから、この問題では最上級を使うとわかります。〈of all ~〉として「すべての~のなかで」という意味をあらわす表現ですね。
選択肢のなかで最上級の形になっているのはエのbestだけです。good(よい)やwell(上手に)の比較級はbetter、最上級はthe bestだからです。ここではwellの最上級として「一番上手に」ということを意味していたわけです。
ちなみに、問題にはなっていませんが、不規則に変化するものは他にもこのようなものがあります。
bad(悪い)→比較級はworse、最上級はthe worst
little(少ない)→比較級はless、最上級はthe least
(5)「猫と犬のどちらのほうが好きですか?」
2つのものを比べて「AよりBが好きだ」というときはlike B better than Aという表現となります。「~が大好きだ」というときにlike ~ very muchという表現を使いますが、「~のほうが好き」というときはmuchの比較級などは使わずbetterを使います。
そこから、2つのものを比べてAとBのどちらのほうが好きか相手にたずねるときはWhich do you like better, A or B?となります。whichは2つのものについて「どちら」とたずねる単語でした。どっちか1つを相手は選ぶわけなので「AとBのどちら」とありますが、andではなくorを使うところが注意点です。
よって、正解はエといえます。ちなみに、like ~ very muchという表現はありますが、like ~ muchという言いかたはふつうしません。
(6)「私はその5つのなかでこの花が一番好きです。」
この文の後ろのほうにof the five(5つのなかで)とありますから、さっきの(2)で解説したとおり、最上級を使うと判断できます。そして、この文ではI like(私は好きだ)と書かれていますね。
さっきの(5)では比較級のbetterを使ったということを考えあわせると、ここで使う最上級はbestになると考えられますね。問題の選択肢を見てもbest以外は最上級になっているものがまったくありません。実際、「~が一番好きだ」というときはlike ~ the bestという表現になります。