この問題のポイント
時間・天気・距離など人間がどうにもできないことについて述べるときは主語をitにする!
解答
(1)
① (It is very cold in) this room.
② What (time do you usually go) to school?
(2)
① What,week
② far,it
(3)
Does,it,snow
解説
(1)① 「この部屋はとても寒いです。」
問題文がthis room(この部屋)で終わっていることと、並べかえる語句にvery(とても)やhot(暑い)があることから、おそらくこの文は「この部屋はとても寒い」ということが言いたいのだろうと考えることができます。
そう考えると、並べかえる語句の中にあるitが何に使えるのかという疑問が出てきますね?「この部屋はとても寒い」という文の中に「それ」という意味はありませんし、入れることもできなさそうです。
「この部屋は寒い」という文は「部屋」というものが寒いわけではなく、実際は部屋の空気とか部屋の中の熱などが寒いはずです。部屋に関するそのようなものを具体的に言うことができないので、それを指し示すためのものとしてitを使います。
このような理由で気象に関係することを述べるときはitを主語にします。よって、It is very coldと書いて「とても寒いです」という意味をあらわせます。そして、最後にどこが寒いかを述べるということで、in this room(この部屋の中では)というのがつくわけです。
② 「あなたはふつう何時に学校に行きますか?」
時間について「〇時です」「〇時〇分です」と述べるときもitを主語にします。たとえば「9時です」ならIt is nine.となりますし、「2時40分です」ならIt is two forty.となります。
そして、時間について「何時」と時刻をたずねるときはwhat timeといいます。だから、これを最初におきます。そして、5W1Hの語句が文の最初におかれた後は、疑問文の語順になるんでした。よって、そのつづきはdo you ~?という形になります。
do youの後はdo you playとかdo you likeのように動詞をおきますから、この問題の場合はdo you goという形になりますね。そしてusually(ふつう、たいてい)などどれぐらいしょっちゅうやるかという語句は動詞の前におきます。よって、What time do you usually goと並べかえることができます。
(2)① 「A:今日は何曜日ですか?―B:金曜日です。」
Bのせりふを見るとitで始まっていますね?曜日は時間に関係することになるので、「〇曜日です」と述べるときもitを主語にします。
このような答えが返ってきたということは、Aは何曜日かをたずねたと考えられます。「何曜日」かをたずねるときはwhat day of the weekといいます。曜日の英語は全部dayで終わるので、「週のなかの何デイにあたりますか」とたずねるというわけですね。よって、空所に入るのはWhatとweekといえます。
② 「どのくらい距離があるか」とたずねる表現はhow farです。よって、この表現が文の最初に使われることとなります。how farと5W1Hの単語を使った表現ではじまる疑問文ですから、このつづきは疑問文の語順になりますね?
ちなみに、距離について「〇メートルです」「〇キロメートルです」などと述べるときもitを主語にします。人間の手ではどうにも変えられないものについて話すときはitを主語にすると考えれば理解しやすいでしょう。
そのため、もし問題文にあるような疑問文に答えるときはitを主語にしてIt is 5 kilometers.(5キロメートルです)などのように答える必要があります。itを使って答えることになるので、疑問文のほうもitを主語にしなければなりません。よって、how farのつづきになる部分はis itというものになります。
ちなみに、(1)の①ではどこが寒いのかを文末で示していましたが、距離のときも同じように、どこの距離の話をしているのかを文末で示します。from ~ to …という形は「~から…まで」という意味の表現ですが、これを使って示しているわけです。
(3)「ここは冬には雪がたくさん降りますか?」
与えられた問題文を直訳すると、「あなたはここでは冬にたくさんの雪を持ちますか?」という意味になりますが、日本語ではもちろんこんな言い方はしませんね?この文が言いたいのは、日本語訳にも書いたとおり「雪がたくさん降るのか」ということでしょう。それを英語でどう書くかを考える必要があります。
雪が降るという天気の話をしているわけですから、ここでも主語をitにして書きます。そして、snowという単語には「雪」だけでなく「雪が降る」という動詞の意味もあります。そのため、「雪が降る」は主語がitなので三単現のsが必要ですが、it snowsというだけでじゅうぶんなんです。与えられた問題文は疑問文ですから、It snowsという英語も疑問文にすれば答えになりますね。
「雪が降る」「雨が降る」という表現のしかたは、このように2つのパターンがあります。書き換え問題で出題されることもあります。下にまとめますので、おさえておくとよいでしょう。
- 「雪がたくさん降る」…
We(You) have much snow.とIt snows much. - 「雨がたくさん降る」…
We(You) have much rain.とIt rains much. - 「雪がほとんど降らない」…
We(You) have little snow.とIt snows little. - 「雨がほとんど降らない」…
We(You) have little rain.とIt rains little.