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この問題のポイント

文章全体のはじめと終わり・はじめと終わりの段落のはじめと終わりが文章の主題(最も伝えようとしていること)のヒントになる!

解答
問1 エ   問2 ウ   問3 ウ

解説

問1

this、つまり「この」と何かを指し示していることばがあります。何かを指し示している場合は、ふつう、前に出てきた内容を指していますから、その直前の文を見てみましょう

keep this position during the meal(食事の間、この状態を保つ)とあることと、選択肢の図から考えて、指し示しているのはナイフとフォークの持ち方のことだとわかります。それを念頭に、直前の文を見ると、第2段落最後の文に、まさにそのナイフとフォークの持ち方の話があります。

まず、the knife in the right hand(右手にナイフ)とあってつづきにthe fork in the left(左手にフォーク)とあります。さらに、つづきにはturn the back of the fork upward(フォークの背を上の方へ向ける)とあります。これらすべてが描かれているのはエということになります。

問2

ア:「食べるためにフォークの背の上にごはんを乗せることはアメリカの料理本で紹介されました。」
アメリカの「料理本」について述べているところは本文にはまったくありません。よって、本文の内容と一致しているとはいえません。

イ:「アメリカ人とほとんどのヨーロッパ人は、食べるためにフォークの背の上にごはんを乗せます。」
第1段落の第2文で「アメリカ人とほとんどのヨーロッパ人には、この習慣(=第1文にある、食べるためにフォークの背の上にごはんを乗せること)はない」とあるので、本文の内容に合いません。

ウ:「日本人はスプーンの上にスパゲッティを食べるときに乗せ、フォークに巻きつけます。」
第4段落の第2文にThey put it on a spoon and spin it around with a forkと、ほとんどウの選択肢と同じ形になっている文があります。Theyは「日本人」、itは「スパゲッティ」を指していますから、本文の内容に一致した選択肢といえます。

エ:「アメリカ人が日本に来たときに、日本人はスパゲッティの食べ方を学びました。」
スパゲッティについて記述があるのは第4段落だけですが、その段落にはアメリカ人について言っているところはまったくありません。よって、アメリカ人から日本に伝えられたとみなすことはできません。

オ:「イタリアに住んでいる人々はスパゲッティを食べません。」
第4段落の最後の文に「イタリア人がスパゲッティを食べるときに、これはされない」とあります。「これ」とは、スプーンの上にスパゲッティを乗せてフォークに巻きつける食べ方のことです。つまり、食べ方の話をしているだけであって、スパゲッティを食べないということを言っているのではありません。

問3

タイトルは、その本文の主題(その本文で何を伝えたいかということ)を考えるとわかります。そして、本文の主題というのは、本文全体のはじめと終わりを根拠にして考えるとわかります。それは、英語の論理の流れが背景にあります。

英語では、まず自分の主張を述べてから、その主張に対する理由を述べたり、主張に対する裏付けとなるデータを挙げたりすることが多いです。そして最後に、まとめのような形でもう一度自分の主張を述べるという形が多いんですね。本文のはじめと終わりを根拠にするのは、これが理由なんです。

このような論理の流れをするのは、各段落についても同じということが多いです。なので、本文のはじめと終わりにある段落をピックアップし、その段落のはじめと終わりの部分のおおまかな内容を見てみましょう。

はじめ(第1段落)

最初の文…日本人はフォークの背の上にごはんを乗せる
最後の文…なぜ日本人はこのような食べ方をするのか

終わり(第4段落)

最初の文…日本人はおもしろいスパゲッティの食べ方をする
最後の文…これはイタリアではされない

これらからわかることは、「日本人が変わった食べ方をする」ということですね。これが本文の主題というわけです。「変わった食べ方」を一番表している選択肢は「独特なテーブルマナー」という意味のウです。

ちなみに、ほかの選択肢はFoodというのが入っていますが、それは「食べ物」という意味なので、「食べ方」とはちがうことになるので不適切ということになります。

全文訳

 日本人が西洋料理を食べるとき、フォークの背の上にごはんを乗せることがあります。アメリカ人とほとんどのヨーロッパ人には、この習慣はありません。なぜ日本人はこのようにしてごはんを食べるのでしょうか?

 この奇妙なフォークの使い方は、明治時代に日本に紹介されました。その国に西洋料理が紹介されたとき、日本人は右手にナイフを、左手にフォークを持ち、フォークの背を上の方へ向けるよう教えられました。

 日本人は食事中、常にこの状態を保たなければならないのだと思いました。ごはんを食べているときでさえ、彼らはフォークを裏返しませんでした。彼らはフォークの背の上にごはんを乗せたのです。それで、彼らはそれが西洋料理を食べる正しいやり方だと信じたのです。

 また、多くの日本人はおもしろいスパゲッティの食べ方をします。彼らはスプーンの上にそれを乗せてフォークに巻きつけるのです。でもイタリア人がスパゲッティを食べるときに、これはされません。